木津川を離れて、その北側を流れる尻無川にやってきた。
尻無川には、古い文献によると「紅葉の名所」があったそうで、ここが、その観光スポットだったはずの“甚兵衛渡船場”。
甚兵衛渡船場 /緯度34'39'10'3 経度135'27'56'3
両岸には長くハゼ並木が連なり、川面に映える紅葉の美しさに、人々はここで宴の席を設け、古くは尻無川の名物だったシジミを肴に遊興したという。
知らなければこんなものかと思うのだけれど、昔は名所だったと知らされると、なんだか心寂しいのが人情。
悲しいかな平成の今は、木々の代わりに、ただただコンクリートの壁が要塞のように続くだけ。
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