湿原を後に、スキー場を突き抜けて、それほど上り下りのないさわやかな沢渡りが続く。
その翼を緑の葉や淡色の花びらに変えた天使たちが、沢の流れを見守っている。
時折出会う小さな滝つぼ。このあたりはまだ日の当たる道だ。
何百年も、何千年も輝きつづけていた光と水の粒子が、1999年の今日も、ささやかな光彩を放っていた。