きままに車寝旅 モバイルキャンパー
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[38] 静岡県 畑薙湖 春の畑薙大吊橋 2002.4.23
春の畑薙ダムから大吊橋までの道沿はヤマブキの黄色が美しい。畑薙大吊橋の長さは181.7m、渡り板の幅はわずか20cm。渡りきるには少なくとも10分はかかるのではないだろうか。茶臼岳に向かうには、この橋を渡らねばならない。高所恐怖症の自分には辛い。このあたりはヤマヒルもいるので、さらに辛い。ということで信濃俣河内には当分行けそうも無い。上河内岳を眺めながら退散。
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[39] 静岡県 奥大井 接阻峡 新緑の接阻峡 2002.4.24
井川から千頭までの間は深いV字谷が続く。特に接阻峡と呼ばれる区間は見応えがある。このV字谷をトロッコ列車、大井川鐵道井川線が走っている。道路と並行したり、またレインボーブリッジのある奥大井湖上駅では対岸を走る。ところでこの深いV字谷も2000年に大変貌を遂げてしまった。川面から高さ70mにかかっていたレインボーブリッジも今は水面からほんの少しばかり上がった程度。つまり60m近く水位が上昇してしまった。この原因は下流にある長島ダムがテスト稼動し始めたため、川が湖に変貌してしまったからだ。鉄道マニアだけでなく、誰でも溜息が出るほどの光景を味わえた接阻峡のハイライト、レインボーブリッジを走るトロッコ列車も今では単に湖面を走る列車となりはて、風情はなくなってしまった。この湖面は関ノ沢川まで続く。なんとも淋しい限りだ。
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[40] 静岡県 奥大井 接阻峡 夕暮れの長島ダム 2002.4.24
昭和47年に計画された長島ダムは2002年本稼動を開始する。このダム計画のため大井川鐵道井川線はアプトいちしろ駅〜長島ダム駅間1.5kmをアプト式鉄道に変更、高所を走る車道のすぐ下に移動した。いままでの路線は水没してしまうからだ。群馬と長野を結ぶ横川〜軽井沢間の碓氷峠、このアプト式鉄道が廃止された今、大井川鐵道井川線は1000mの区間を90mも登る、日本最大の急勾配を走る唯一のアプト式鉄道となった。写真は最終工事に入った長島ダムである。宵も近づくV字谷に人口的なライトが辺りを浮かび上がらせている。なんとも印象的な風景だった。
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[41] 静岡県 奥大井 寸又峡 トルコブルーの寸又川 2002.4.25
寸又峡、井川、どちらの温泉にも共通しているのは、湯のスベスベ、ツルツル感につきる。硫化水素系単純硫黄泉ということだが、このスベスベ感は八甲田の酸ヶ湯に似ている。リンスなんて必要ないもんね。

寸又峡といえば「夢の吊り橋」が名所なのだが、前夜の期待した某蕎麦店が予想に反し、たいしたことがなかったのが原因か、出かけるのが億劫になってやめてしまった。

光岳を源流とする寸又川だが、見事なトルコブルー色が美しい。写真は寸又川ダム近くの寸又川だ。この色に近い川といえば秋田の抱返り渓谷を思い出す。あちらでは霊に憑かれてとんでもない目にあった。怖かったぁぁ。
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[42] 静岡県 奥大井 千頭 千頭 大井川を渡るC11 227 2002.4.25
大井川鐵道本線は金谷〜千頭間を結んでいる。ゴールデンウィークには毎日往復3便この路線にSLが走る。鉄っちゃんではない僕だがSLは大好きだ。あの汽笛がたまらない。同様に港に停泊している大型客船の汽笛も旅情を誘う。ゲームセンターのピンボールマシンも1960年台のものが大好き。あの金属のベルが奏でるメロディーがたまらん。そうなのだ。昨今の電子音のブザーには色気というものが全くない。都会の駅のプラットホームに鳴り響く発着音の味気なさ。勘弁して欲しい。

写真は千頭の大井川を金谷に向かう「C11 227」だ。このSLは北海道標津線で活躍していた。昭和50年大井川鐵道で再デビューして現在に至っている。
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[43] 静岡県 奥大井 金谷 金谷 旧東海道石畳の道 2002.4.26
東海道金谷宿は慶長6年に始まった。当時の東海道金谷は石畳。わずか430mではあるがその東海道を復元したものが旧東海道石畳の道である。石畳を登り始めると「金谷坂石畳茶屋」が右手に現れる。さらに登ると「庚申堂」、そして「すべらず地蔵尊」を経て頂上に出ると「芭蕉句碑」に出会う

馬に寝て 残夢月遠し 茶のけむり

まさに芭蕉が詠んだ俳句そのものの茶畑を今も見ることが出来る
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[44] 静岡県 奥大井 金谷 金谷 茶畑にこだまするSLの汽笛 2002.4.26
金谷駅の南に牧之原公園がある。3月下旬から4月上旬、カタクリを見られる公園として知られている。僕はこの公園傍の駐車場に車寝した。駐車場のトイレには暴走族さんたちの記念落書きペイントがあり、少々不安だったが無事朝を迎えることができた。

牧之原公園のある坂道を上り詰めると一面の茶畑に出る。菊川、袋井、そしてこの金谷は茶畑に立つ霜よけのファンが印象的だ。僕はその中でも金谷の茶畑が好きだ。理由はこの茶畑から見る大井川の風景が美しいことと、大井川鐵道を走るSLが三方を山に囲まれた大井川で汽笛を鳴らす。この汽笛が山々にこだまし、見事なエコーを伴い茶畑に響く。このサウンドを聞くためにだけでも、この地を訪れる価値がある。それほどまでに美しい汽笛を味わえる格好の場所といえよう。
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[45] 静岡県 遠州 掛川 小夜の中山峠 夜泣石 2002.5.1
旧東海道菊川から日坂に向かう途中にある、なだらかな峠が小夜の中山峠だ。茶畑と段々畑のある懐かしい里山の風景が続く。東海道金谷から掛川にぬける難所として知られていたこの峠の夜道は盗賊たちにとっても仕事がしやすい場所だったのかもしれない。国道1号線沿いの土産屋「小泉屋」の裏手を上り詰めた所にある夜泣石にも悲しい物語が秘められている。この傍、旧東海道久延寺のすぐ近く、名物「子育飴」を江戸時代から売っている超レトロな店、「扇屋」がある。僕が訪ねた時、店番をしていたお婆さんは100歳近い年令であったが、とてもそのようなご高齢には見えないシャキシャキのお婆さんだった。
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[46] 静岡県 遠州 掛川 小夜の中山峠 里山に咲くスカンポとニガナ 2002.5.1
年たけて また越ゆべしと思いきや命なりけり小夜の中山

西行法師が69歳に詠んだ句である。この峠道はお世辞にも広いとはいえない。場所によっては道の途中、わずか2mの長さだけ、なぜか急に道幅が縮まっていて、軽自動車しかぬけられない個所もあり、僕は冷や汗をかきながら車をバックさせたことを思い出す。

日坂に降りる段々畑沿いに、可愛い黄色の花が咲いていた。車から降り近づいてみるとニガナであった。見上げると太陽の日に照らされ、透き通るように光り輝いているスイバを見つけた。酸っぱいスカンポをかじりながら段々畑で遊んだ幼い頃を懐かしく思い出した。
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[47] 静岡県 秋葉街道 森 森町 うららかなレンゲ畑 2002.5.2
遠州森町といえば森の石松。彼が育った町だ。そして墓もある。
桔梗寺も有名だ。南アルプスの豊かな水を運ぶ大田川の桜並木も美しい。

と書いてみても、森町の魅力をいまひとつ紹介しきれていない

森町は地味な町だけど、不思議な魅力を持つ町だ。東海道の近代化した工場は殆ど見当たらず、昔ながらの懐かしい町並みが続く。世界のハム・ソーセージコンクールに優勝するほどの腕前を持った肉屋さん、ほっぺたが落ちそうになるほどにおいしい自家製アイスクリームを売っている米屋さん、昔ながらの製法の手作り和菓子や味噌店など、食にこだわりのある店が何故か多い。しかもどの店も観光客相手ではなく、あくまでも地元の方を対象に商いをされている。気さくに買い物ができ、気がつくと土産をいっぱい抱えている自分。いゃゃ本当に美味しいのですよ。

町をぬけ山に向かうと、おだやかな流れの小川と田園風景が続く
暖かな気候と、おいしい水が森町を食いしんぼうにさせているのかもしれない
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