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[68] 長野県 戸隠 森林植物園のミズバショウとリュウキンカ 2002.5.15
5月上旬、森林植物園の駐車場の向いにカタクリが一面に咲く。森林植物園を歩くとショウジョウバカマ、ニリンソウ、リュウキンカ、そしてミズバショウなど沢山の山野草に出会うことができる。

この季節は野鳥達も豊富でキツツキのドラミングもいたるところで聞くことができる。あちこちで長玉を抱えたバーダー達が彼等をショットしている光景に出会うだろう。

朝、駐車場を出発して木道をゆっくりと散歩しながら鏡池まで探索するとおなかも空いてくる。池からすぐのビジターセンター、どんぐりハウスのおばちゃん達が周辺で摘んだ、山菜の天婦羅がたっぷりと入ったうどんをほうばるのがささやかな楽しみ。最近は手打蕎麦も始めたけど、僕はうどんのほうが好きだなぁぁ
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[69] 長野県 戸隠 春爛漫 新緑の鏡池 2002.5.16
戸隠にはいくつかの沼がある

その中でも鏡池は富に美しい。四季それぞれの美顔を持っている。まるで歌舞伎役者のようだ。変幻自在で色気がある

桟敷から舞台を見るように、春、湖畔の畦に腰掛け、鏡池に映る戸隠連峰を眺めるもよし。新緑のさわやかな緑とコブシやタムシバの白の饗宴を楽しむもよし。釣り糸を垂れ、日がな一日のんびり過ごすには絶好の場所だろう
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[70] 長野県 戸隠 森の番人 戸隠天命稲荷 2002.5.16
森林植物園のミズバショウを見ながらさらに進むと、矢と弓を携えた神代の武士が「やっと来たか」と手招きするように出迎え、その先の鳥居をくぐり、小さな太鼓橋を渡れと言う。神社に着くと稲荷が鋭い目付きで僕を値踏みする

戸隠の中でも、天命稲荷の異様さは群を抜いているように思うのは、僕だけだろうか。この稲荷の顔つきを見て欲しい。豊川稲荷や伏見稲荷のキツネとは違った険しさを持っている。まるで物の怪の森の番人といった風情だ


そもそも戸隠神社ができたのは平安時代だ

天照大神を祭る戸隠神社だが、実は江戸時代までは仏閣もたくさんあった。そしてこの稲荷である。天照大神と稲荷が同居し、かつ、戸隠連峰を修行の場所とする僧侶達も元気だった。平安時代といえば最澄や空海が天台宗や真言宗を立ち上げたときでもあり、また稲荷信仰が始まった時ともされている

つまり戸隠という「気」に満ちた土地に、様々な宗教家達が大挙して押し寄せたということだろう。そして遂に忍者が登場するわけだ。トガクシショウマも実は忍者が化身したものなのかもしれない


戸隠は野鳥の宝庫、というわけで、鳥の声の録音には最適の地ではないかと、DATデンスケを抱えてチャレンジにしたのが、そもそも僕が戸隠と付き合うきっかけだったのだが、結果は見事にペケ。それは車の音がうるさいとか、人声がするとか、沢の音が邪魔といったことではない。なんと昼夜を問わず、軍用機が頻繁に上空を通過するのだ。それもジェット戦闘機が多い。これは誤算だった。まさか戸隠が軍用機の飛行コースだとは。米軍だとすると、横田か厚木から飛来するのだろうか。日本海を警戒しているのだろう

というわけで、どうも戸隠という土地は未知なるものを惹きつける何かがあるのかもしれない。そのうちUFOと遭遇するのではないだろうか。是非とも出会ってみたいものだ
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[71] 長野県 戸隠 渓流に咲く清楚なクリンソウ 2002.5.17
僕は化粧した女性がとっても苦手。だから夕方の丸の内や西新宿のオフィス街はなるべく近づかないようにしている。どうも女性を全面に出されるのが辛い。光ものやブランドで身を固めている女性は最も近づきたくないというか、お付き合いしたくない存在。しかし俳優、ダンサー、ミュージシャンの方達が化粧するのは全くOK。これは日常ではないですからね。メイクアップアーティストの方とも随分と仕事しましたので、化粧がとてもクリエイティプであることは十分に承知しています。モデルさんや女優さんが美しく変身していく過程を眺めるのは楽しいです。しかしカミさんがすっぴんから別人のようになるのは勘弁ですね

アメリカに出かけるとファッションも皆それぞれ個性があって楽しい。自分が美しく見えるポイントを分かっているのでしょう。人は人、自分は自分。これ基本だと思うのですが、農耕民族の血がそうさせるのか、他人と同じ格好や思考をする日本人が堪らなく辛いというか、つまんないなぁぁ


写真は戸隠牧場の近くで見かけたクリンソウ
この花、遠くからも、鮮やかだけど清楚なピンクが一際目立つ
ファッションモデルさんのように長身で姿勢が良いからでしょうかね
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[72] 長野県 戸隠 越水ヶ原のコバイケイソウ 2002.5.17
ゴールデンウィークの越水ヶ原はミズバショウ目当てに、観光バスで乗り付けた人たちでごったがえす。比較して5月下旬から6月中旬の戸隠は、人も少なくのんびりしている。クリンソウが咲きはじめる頃、マイヅルソウやスズラン、イチヤクソウ、チゴユリがつつましく咲く。この頃、野草達も春のメンバーから夏のメンバーに交代を始める

写真はミズバショウの群生地近くに咲くコバイケイソウだ

毎年春になると、コバイケイソウやトリカブトを山菜と勘違いして中毒にかかる人たちのニュースが新聞に出る。しかも年々増加しているように感じる。コバイケイソウはオオバギボウシの若葉にとてもよく似ている。またギョウジャニンニクと間違えるケースもある。きのこにしろ、山菜にしろ、食べる場合は細心の注意が必要なことは理解して欲しい
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[73] 長野県 黒姫 蕎麦ふじおか 2002.5.20
早朝の黒姫高原の雑木林の中をふらふらと巡っていたときのことである

林の中にロッジがあった。個人の別荘にしては立派だなぁぁ。そのまま通り過ぎようとした時に案内板を見つけた。営業時間、定休日..あれれ、店のようだ。玄関の扉をよく見ると「蕎麦ふじおか」と書いてある。どうやら蕎麦屋さんのようだ。正直なところ戸隠や妙高で、これはという霧下蕎麦に巡りあったことはない。ひょっとすると、と、多少のスケベ心もわき、周辺を撮影した後、小腹も空いてきたので、さきほどのロッジに戻ってみると..あれまぁ、行列が出来ている。あわててお終いに並んだ

行列している人達の話を聞くとはなく聞いていると、どうやら雑誌に紹介されていたらしい。やがて初回の客が食べ終わり、二巡目の僕等は案内された。一度に店に入れる客数は18名程度のようだ。着席してメニューを見ると「せいろそば」、「そばがき」「そばぜんざい」の3種類しかない。僕は「せいろ」と「そばぜんざい」を注文してみた

出てきた「せいろ」は、少し緑がかったきれいな色の蕎麦だった。その隣に野菜の小皿と漬物がそえられていた。まず蕎麦を食べてみる。小淵沢の萬吉よりは、少し柔らかめだけど、風味も味も、ものすごく良い。そして美しい小皿に盛られた野菜を一口ほおばった瞬間、店の主人のコンセプトがわかった。ここは蕎麦を食べることが目的ではなくて、極楽のランチタイムを過ごす場所なのだと。まず野菜のレベルが極めて高い。昨今まずい野菜しか売られていないスーパーマーケットの食生活と比較して、ここの野菜の品質は素晴らしい。そしてその品質をきちんと引き出している料理の技も、なみなみならぬものがある。そばぜんざいも、上品な甘さのあずきの中にソフトな噛みごたえの大きなそばがきがどんと入り、香りが実に芳醇。これも絶品だ。僕は絶品という言葉は本音として好きではなく、普段、まず使うことはないのだが、このふじおかのメニューは絶品という言葉しか思い浮かばなかった。正直、カルチャーショックを受けた


この感動をカミさんにも伝えたいと、翌年、再訪してみた

前回よりもかなり早い時間に訪れたにも拘らず、すでに長い行列が出来ていた。開店までに1時間はあるだろうか。行列が大嫌いな僕ではあるが、今日の目的はこの店だから、仕方ない。結局前回と同じ、二巡目で入れた。その日は僕等が最後の客。入れるだけでもよしとしよう

前年は奥様もいらっしゃったが、今回はご主人お一人で店を切り盛りされていた

前回食べられなかった「そばがき」も注文してみる。僕は2回目の訪問ということもあり、多少心の余裕もあったのか、店内を眺めるゆとりをもてた。そして気づいた。BGMで流れているステレオの音質が半端ではないのだ。無伴奏のハーモニカソロがかかっていたのだが、そのハーモニカの輪郭が凄い。決して大きな音量で再生されているわけではないのに、存在感がなみたいていではない。僕はプロのサウンドエンジニアだから、そのレベルは理解できる。コンパクトなスピーカーはイタリアはソナス・ファベールのものだった。このスピーカーを鳴らすには選び抜かれたアンプやCDプレーヤーでなければならない

食後、客も僕達をのぞいていなくなり、今日の営業も終了。そこでご主人にBGMの音質の素晴らしさを伝えると、オーディオルームに案内してくれた。そこには想像通りの超高級アンプやCDプレイヤーが鎮座していた。しかし経験的に述べると、これだけの機材を揃えても、なかなかこの音質を再生することは難しい。そこでそのことも伝えると、ご主人は満面に笑みを浮かべて「電源がきれいなんですよ」と述べられた。な〜るほど、僕は全てを理解した。電源がいかに重要であるかは誰よりも把握している。というよりも、質の良い電源を確保することが、サウンドエンジニアのまずの仕事だからだ

雑木林の周りには家もない。まして工場もない。だから電信柱から伝わる電気には汚れたノイズは殆ど含まれない。まさにオーディオマニアにとって理想的な電源だったのだ。三重は松坂から、この黒姫に育つそばの品質に惚れて移住し、観光地の蕎麦店や昨今のラーメンブームで、いかにもというオーディオ機器でJAZZを流す、ファッション的経営とは一線を画す。決して営利が第一の目的ではなく、食事を「もてなす」ということに情熱を注いでいるご主人の生き方そのものが、店のBGMでさえ、手をぬかない完璧な演出創りに成功している。僕はふじおかに多くのことを学んだと思う。感謝している

ちなみに無伴奏のハーモニカは崎元譲の「ハーモニカの芸術」というアルバムだった
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[74] 長野県 黒姫 黒姫ガーデンの燻製と焼き枯らし 2002.5.21
渓流釣りの楽しさは、もちろん釣ることなのだが、釣果を自宅に持ち帰るまでの間、料理メニューに思いをはせるのがよい。現実は戻ると、疲れも出て、大概ムニエルやソテーになってしまうのだが、毎度これじゃ飽きてしまう

そこで保存もきく燻製にチャレンジしようと、まずテストに鶏肉をスーパーで購入、寸胴鍋を用いて作ってみた。チップは近くのアウトドアショップでミックスタイプを購入した。鍋の底にアルミホイルの小さな箱を作り、その中にチップを入れた。鶏肉は塩コショウしたものや、醤油タレに浸したものを中板に置いてみた。これをガスコンロに乗せ約1時間弱火で焼いた

結果は、まぁぁそこそこのものが出来上がった。初回にしては上出来だった。ただし反省点もあった。脂が大量に垂れるので、スモークに脂がかかると、煙が出ない。あるいは温度が高い場合には燃え過ぎてしまう。それと使用した寸胴鍋は、さほど大きくはなく、熱が高くなりすぎ、スモークよりはローストに近いものなってしまうことと、寸胴鍋の洗浄が面倒なことだった

そこで菓子の入っていた一斗缶を知人から分けてもらい、上部の両脇をドリルで穴を開けて、そこに針金を通して吊るせるようにしてみた

この一斗缶燻製システムのおかげで、ニジマスもヤマメもイワナも燻製にして美味しく食べることができるようになった。しかしですね。ガスコンロと一斗缶の燻製は燻製といっても所詮温燻しかできないのです。市販されているスモークサーモンのような冷燻作りはマンション住まいの身としては無理でした


黒姫には信濃ブルワリーという、地ビールがある

地ビールがブームとなった頃、いろいろと飲み比べてみたが、どこも大手ビールメーカーの地ビールシステムを採用しているのか、ビールの種類も、味も、皆そっくりでがっかりした

ところが信濃ブルワリーにある、チェスナッツパブで飲んだ「黒姫スタウト」や「ドラゴンエール」はとても旨かった。オリジナリティーのある味なのだ。こくと香りが豊かで、飲んだ余韻に奥行が広がる。ビールの肴にニジマスの燻製を頼んでみたのだが、運ばれてきたものは、飴色の見事な燻製だった。箸で身をほぐすと、スモークの気持ちよい香りが漂ってきた。これは本物だぁぁ。口にほうばると、これこそ僕の作りたかったニジマスの燻製だぞっ、と、自分の技術力は横に置き、ビールを飲むことも忘れて、その燻製をばくばくと食べた。

あまりに美味しかったので、店の方に分けてもらえないか、聞いてみた
本当はダメですけど、と、いわれたのだが、今回だけは、と、3匹分けていただいた
これを土産に持ち帰ったのだが、食味したスタッフ達の評判もすこぶるよかった


この燻製を作っている方が「黒姫ガーデン」の竹村さんだ

「黒姫ガーデン」は黒姫高原のおいしい水で育てたニジマスやイワナの養殖場だが、釣った魚を自分で調理して食べることができる。メニューはいたってシンプルで炭火で魚を焼いて食べるか刺身を味わう。ここでは業務用としてニジマスの燻製と焼き枯らしという調理方法のイワナを作っている。イワナの焼き枯らしは燻製ではない。一晩自家製のタレにつけ、遠火で焼き、干物にしたものだ。食べてみて、そうだ、これは奈良は十津川で購入した鮎干しのイワナ版だと気づいた。ニジマスの燻製もイワナの焼き枯らしも店のメニューには出ていないが、分けてくださいと相談すると、冷凍庫から出してきてくれる。価格もリーズナブル(時価ですが)で土産として沢山持ち帰った
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[75] 長野県 野尻湖 野尻湖と妙高・黒姫を展望するならば 2002.5.22
野尻湖を何度も訪れていたのだが、妙高・黒姫・戸隠を背景とする、これは、という展望ポイントが見つからず、毎回納得のいかない風景ばかり撮影してきた

初夏の野尻湖をいつものように、湖畔沿いにトレースして斑尾側まで来ると、時間も昼となり、お洒落なリゾートホテル「野尻湖ラフィネマルタ」の1階にあるレストラン、アビーで昼食をとることにした。ここは野尻湖に面したテラスで食事ができることと、価格も安いのでお気に入りの店なのだ

食事も終わり、ホテルで無料で配布されている野尻湖の散歩ガイドを何気なく見ると、妙高の展望が素晴らしいという一文を見つけた。そこはちょうどホテルの裏山にあたるところだった。カーナビにこの道は途中までしか描かれていない。どうやらホテルのすぐ先から林道があるらしい

林道をぐんぐんと駆け上っていくと、目の前に野尻湖が、ぱぁっと広がっていた。そしてその先に、戸隠連峰、黒姫、妙高がバッチリと見えるではないか。撮影を終え、この目で展望をしばらく楽しんだ

きっとプロの風景写真家達にとって、この林道は欠かせない撮影ポイントだったのだろうなぁぁ。紅葉の季節にまた訪れてみたい
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[76] 長野県 野尻湖 野尻湖ラフィネマルタ レストラン アビー 2002.5.22
野尻湖を目当てに出かける東京の人は少ないのではないだろうか。新潟との県境も近く、やはり遠いという印象はぬぐえない。大半は黒姫や戸隠のペンションや旅館に泊まってしまうように思う。現在の野尻湖はブラックバスの釣り場として認知されてしまっているので、湖畔を巡っても出会うのは釣り人ばかりだ

それゆえか、蓼科や白樺湖のようなお洒落なレストランは少ない。国道側は土産店や食堂はあることはあるが、大衆食堂が多い。僕も夕飯でよく利用している店もある

しかしたまには、リゾート気分でくつろぎたいではないか

斑尾側湖畔沿いにある、こじんまりとした、たたずまいのリゾートホテル「野尻湖ラフィネマルタ」の1階にあるレストランが「アビー」だ

ウッディーなインテリアのレストランは、観光客も少なく、落ち着いて食事ができる。僕はテラスのテーブルで野尻湖を見ながら食事をするのが楽しみだ。オムライスを食べ、デザートにケーキとエスプレッソコーヒーをいただくのがいつものパターン。湖畔の風が気持ちよい


「野尻湖ラフィネマルタ」もバブリーな時代には、妙高高原駅からホテルまでロールスロイスで送迎するサービスもおこなっていたが、さすがに現在はダッジで落ち着いている

今は夏場だけの営業となっているが、それでよいのではないかと思う
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[77] 新潟県 妙高高原 初夏のいもり池と妙高山 2002.5.23
妙高山の入り口、池の平にはミズバショウやミツガシワ、ヒツジグサの咲く、いもり池がある。周囲500mほどの小さな池だが、水鳥も多く、四季それぞれの美しさがあり、妙高をバックにスケッチをする人達の姿を多く見かける

初夏のいもり池はちょうどミツガシワも終わり、ヒツジグサが咲き始める少し前で、花見には向いていないが、木々の緑が美しい。この頃、赤倉温泉天心公園ではレンゲツツジが咲きほこる
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