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用語

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[い] TOP
用語ふりがな/解説
1年草
いちねんそう
種子から発芽し、開花、結実して冬には枯れ、その年のうちに生活を終えてしまう植物。ツリフネソウ、スベリヒユなど。

[う] TOP
用語ふりがな/解説
羽状(羽状複葉)
うじょう(うじょうふくよう)
葉軸にいくつもの小葉が対になってつく様子。鳥の羽根のように見えるので。

羽状深裂
うじょうしんれつ
タンポポの葉のように中ほどまで切れこむこと。まるで鳥の羽のように見えるので羽状。

羽状複葉
うじょうふくよう
まるで鳥の羽根のように並んだ葉。

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用語ふりがな/解説
鋭尖頭
えいせんとう
先がとがった形。例)ヒナスミレの葉先や鋸歯。コンロンソウの葉先。

液果
えきか
ぶどう、桃、さくらんぼなどのように熟すと水気が多い果実。=多肉果。

越年草
えつねんそう
秋から冬にかけて芽生え、翌年の春から夏にかけて開花結実するもの。2年草とちがうところは、個体の寿命が1年以内ということ。2年草に含める考え方もあるが、開花時期のちがう1年草とも考えることもできる。

円形
えんけい
丸い円の形。

[お] TOP
用語ふりがな/解説
扇形
おおぎがた、せんけい
扇を開いた形。例)イチョウの葉。

雄花
おばな
おしべだけの花。(雌しべは無いか、あっても発達不完全)。

雄花群
おばなぐん
雄花のみの集まり。

[か] TOP
用語ふりがな/解説
外花被
がいかひ
ユリの花のように萼と花弁がそっくりな時は、外側(萼)を外花被、内側(花冠)を内花被とよぶ。外花被の1枚1枚を外花被片。例)アヤメの外花被片は下に垂れた3枚。

開出する
かいしゅつする
毛などが外を向いて立って生えていること。例)メナモミの茎の毛は開出する。

開出毛
かいしゅつもう
植物に生え、表面に沿って立っている毛。タツナミソウ、コウリンタンポポなど。

花冠
かかん
1つの花の花びら(花弁)全体のこと。例)桜の花は花冠が花びら5枚。サクラソウの花は花冠が5つに裂けている。

萼筒
がくとう
萼片が互いにくっついて筒になっているもの。例)オオマツヨイグサの花の柄のようにみえる部分。カワラナデシコ。

萼片
がくへん
萼の1枚1枚のこと。

隔離分布
かくりぶんぷ
キク科のイワギクのように、生育の条件などによって、点々と各地に分布する植物。

萼裂片
がくれっぺん
萼の上部の切れこんだ部分のこと。例)ツリガネニンジンの萼裂片には突起がある。ヤマネコノメソウの萼裂片は平開している。

花茎
かけい
花だけついて葉がついていないヒガンバナやタンポポのような花の茎のこと。

花糸
かし
おしべの糸状になった細い柄の部分。例)ヒトリシズカは白い糸状の花糸が目立つ。例外)フタリシズカの花糸は糸状にならず丸い。

花軸
かじく
たくさんの花をつけている茎(または枝)。

花序
かじょ
花の枝につくならび方。イネ科などでは小穂(しょうすい)の集まりのこと。

果序
かじょ
果実になった時の姿(並び型)。=果実序。例)タンポポの果序は球形。

花序
かじょ
花が枝につく並び型。あるいは花の集まりのこと。

下唇
かしん
シソ科などの花の下部にある唇の形をした花弁。

果穂
かすい
花軸のまわりに果実がたくさんついたもの。カヤツリグサ科のナルコスゲなど。

花柱
かちゅう
雌しべの先端(柱頭)と下部(子房)との間の部分。

花筒
かとう
合弁花の花びらすぐ下の筒になった部分。=花冠筒部ともいう。例)ツツジ、ヘクソカズラ、リンドウ、アサガオの仲間、など。

花盤
かばん
花弁、雄しべ、雌しべ、萼をのせる台(花托)の一部が発達肥大したもの。例)ヤブガラシのオレンジ色をした花盤からは蜜がにじみ出て昆虫がひっきりなしに訪れる。

花被片
かひへん
花冠と萼を合わせて花被。その1枚1枚を花被片という。萼と花弁の区別が不明瞭なユリ科やアヤメ科などでよく使われる。

花柄
かへい
花序の花をつけている柄(小枝)。例)スズメノエンドウ、ヒルガオなど。

花弁
かべん
花びら。例)桜の花は花弁5個(花びら5枚)。

果苞(果胞)
かほう(かほう)
雌しべと子房を直接包んでいる袋。果実は中にできる。カヤツリグサ科のスゲ属だけに見られる器官。=果のう、ともいう。

仮面状花冠
かめんじょうかかん 雄しべ雌しべを包み隠すように発達した花冠。例)キンギョソウやタヌキモ、ウンラン。

仮雄しべ
かりおしべ
雄しべの働き(花粉をつくり出す)をしない雄しべのこと。例)ウメバチソウの雄しべの隣にある細かく切れこんだ蜜腺は仮おしべの変化したもの。ツユクサ。アメリカアゼナ。カラスノゴマなど。

夏緑林
かりょくりん
ケヤキ、サワグルミ、カツラ、ブナ、カエデ、ハルニレなどのように、夏に葉を繁らせて、冬に葉を落とす落葉樹の森林。白神山地(青森県・秋田県)や野幌原始林(北海道)など。日本では、多くは落葉樹林でもある。

冠毛
かんもう
よくいうタンポポの綿毛。果実の先端につきパラシュートの役目をする。

[き] TOP
用語ふりがな/解説
偽茎
ぎけい
葉の基部が花茎を包みこんでいて、太い茎のようになっているもの。サトイモ科のテンナンショウ属(マムシグサ、ユモトマムシグサなど)やヒガンバナ科のハマオモトに見られる

奇数羽状複葉
きすううじょうふくよう
羽状複葉のなかで先端に対にならない葉がつく形。小葉の合計が奇数になる。バラやレンゲ、ナナカマドの葉など。

寄生植物
きせいしょくぶつ
葉緑素を持たず、他の生物から養分を取り全面的に頼っている植物。ネナシカズラ、ヤッコソウ、ヤマウツボなど。

旗弁
きべん
蝶のような花型(蝶形花)の花の上部の大きな花びらのこと。例)マメ科などの花。

きょ
スミレやツリフネソウの花のうしろに筒状となって突き出た部分。中には蜜が溜まる。ヤマオダマキは上向きに出た5本が距。

鋸歯
きょし
葉や花びらのふちがギザギザしたもの。ギザギザが二段になっているものは重鋸歯という。

[く] TOP
用語ふりがな/解説
偶数羽状複葉
ぐうすううじょうふくよう
羽状複葉のなかですべての小葉が対になってつくもの。小葉の合計が偶数になる。ソラマメやスズメノエンドウ、カワラケツメイ。

茎を抱く
くきをだく
葉(葉身や葉柄)の基部が茎を囲むようにつく様子。

くさび形
くさびがた
葉の上の幅が広く、下に向かって狭くなり基部がV字で終わる形。あるいは葉の基部のみの形として使う用語。杭打ち(楔など)の形。例)コバギボウシやスベリヒユの葉の基部の形。

クモ毛
くもげ
ハバヤマボクチの頭花を包む毛のように、糸のように細長くやわらかい毛。

[け] TOP
用語ふりがな/解説
茎頂
けいちょう
茎の先端。

茎頂
けいちょう
茎の先端。

茎葉
けいよう
茎につく葉のこと。これとは別に根の近くから出る葉は根生葉という。(ナガバタチツボスミレの根生葉はハート形、茎葉は細長い三角形?披針形)。

[こ] TOP
用語ふりがな/解説
口辺部
こうへんぶ
ミズバショウの白い部分(仏炎苞)のふちのこと。例)ミミガタテンナンショウは口辺部が耳のように張り出している。

剛毛
ごうもう
コウゾリナやウドの茎や葉に生えているようなかたい毛。さわるとざらざらする。

黒線
こくせん
オトギリソウ科のオトギリソウの花弁やがく片などに見られる黒い線。密、油、粘液などを分泌する。

黒点
こくてん
葉を明るい方に向けて透かすと見える小さくて黒い油点。密、油、粘液などを分泌する。オトギリソウ科のオトギリソウなどに見られる。

互生
ごせい
茎から互い違いに葉が出ること。

根茎
こんけい
地面の中を横にはう根のように見える茎。例)ドクダミは白い根茎。

根茎
こんけい
ナルコユリやレンコンなどのように、地下にある茎で根のように見えるもの。

根生葉(根出葉)
こんせいよう(こんしゅつよう)
タンポポやサクラソウのように地面ちかくで放射状に広がった葉。

こん棒状
こんぼうじょう
棒のような形。アカバナ科のアカバナの柱頭、セリ科のヤブニンジンの果実の形など。

[さ] TOP
用語ふりがな/解説
さく果
さくか
鳳仙花や百合、つつじ類のように、熟すと乾き、縦に裂けて中にある種子をだす果実。他にナンバンギセル、ギンリョウソウモドキなど。

さじ形
さじがた
さじ(スプーン)に似た形。例)ヤマルリソウやキリンソウの葉。

三角形
さんかくけい
ほぼ正三角形の形。矢じり形、ほこ形も3点を結ぶとほぼ三角形である。例)イシミカワ、ママコノシリヌグイの葉。

散形花序(傘状)
さんけいかじょ(かさじょう)
傘を開いた形。サクラソウやヒガンバナのような花の並び。

3出複葉
さんしゅつふくよう
シロツメクサのように3個の 小葉で構成される葉。

残存植物
ざんぞんしょくぶつ
氷河時代に南下した植物の子孫が、現在も生き残っているもの。ミツガシワ科のミツガシワ、キク科のイワギクなど。

散房花序(散房状)
さんぼうかじょ(さんぼうじょう)
総状花序のひとつで、花は外側(一番下の花)から咲きだす。咲きはじめのナズナの花のように、花は同じ高さでも花の柄は外側(軸の下につく柄)の花ほど長いもの。

[し] TOP
用語ふりがな/解説
自家受粉
じかじゅふん
両性花では、同じ花の花粉を受粉することをいう。単性花では、同じ個体の雄花の花粉を雌花が受粉すること。イネの花、スミレの閉鎖花など。

雌花序
しかじょ
たくさんの雌花が枝につく並び型。

紫条
しじょう
花弁にある紫色のすじ。

雌小穂
ししょうすい
雌花の集まり。

雌性先熟
しせいせんじゅく
イグサ科のスズメノヤリ、オオバコ科のオオバコのように、さきに雌性期があり、そのあとに雄性期となって、花が性転換をする植物。自家受粉をさけるために性転換を行う。

子房
しぼう
種子のできるところ。雌しべの下部にある膨らんだ部分。例)ウリ科のキュウリやカボチャ、カラスウリなどには雄花と雌花とがあり、花の下に丸い子房があるのは雌花。果実が出来る花である。オオマツヨイグサの子房は花の柄のようにみえる萼筒の基部あるが、あまり膨らまず目立たない。

雌雄異株
しゆういしゅ
雌花、雄花が別々の株につくこと。雌株、雄株。

集合果
しゅうごうか
ひとつの果実に見えて、じつはたくさんの種子の集まり。例)フクジュソウやキツネノボタンの仲間に多い。

集散花序
しゅうさんかじょ
総状花序や散房花序に似ている型だが、花は一番上からあるいは真ん中の花から咲きだす。例)オミナエシ、キリンソウ、ウマノアシガタ、など。

雌雄同株
しゆうどうしゅ
同じ株に両性花、雌花、雄花が混じってつく。雌性期

就眠運動(就眠活動)
しゅうみんうんどう(しゅうみんかつどう)
曇りや雨の日、または夜になると葉や花を閉じてしまうこと。カタバミ科のコミヤマカタバミ、マメ科のクサネムなど。

主脈
しゅみゃく
花の場合は、花弁の真ん中のすじ。例)ホタルカズラの主脈は白。

じょう
花弁にあるすじのこと。例)シロスミレの唇弁には紫色の条が入る。

消化腺
しょうかせん
モウセンゴケ科のモウセンゴケ、イシモチソウなどの葉にあり、消化酵素を分泌して捕えた虫を消化する。

上唇
じょうしん
シソ科などの花の上部にある花弁。例)ニシキゴロモとツクバキンモンソウとは上唇の長さで見分ける。

小穂
しょうすい
稲穂(花穂)のなかの小さな穂。例)稲の花1個が小穂。お米1粒になる。コバンソウの小判も小穂。小判は7〜18個の小花の集まり。

小葉
しょうよう
バラの葉のように複数の葉(複葉)の1枚1枚のこと。

照葉樹林
しょうようじゅりん
シイ、タブノキ、カシなどの常緑広葉樹が優先する森林。屋久島(鹿児島県)など。

常緑
じょうりょく
一年を通して緑の葉をつけている草木。シャガ、シュンラン、ヤブランなど。

心形
しんけい
ハートの形。例)タチツボスミレやウメバチソウの葉。

腎形
じんけい
先が丸く、基部も丸みがありへこんでいる形。例)ハマヒルガオやリュウキンカの葉。

唇形花
しんけいか
シソ科やゴマノハグサ科に見られるくちびるの形をした花。例)サルビアやタツナミソウ、コシオガマ、などの花。

唇弁
しんべん
スミレやシソ科の花の下の花弁、また、ランの下(中央)の大きな花弁のこと。

深裂
しんれつ
葉や花びらのふちが深く(基部や中心近くまで)裂ける(切れこむ)こと。

[す] TOP
用語ふりがな/解説
ずい柱
ずいちゅう
雄しべと雌しべがくっついて1本の柱のように見えるもの。ラン科やガガイモ科の重要な特徴である。

[せ] TOP
用語ふりがな/解説
星状毛
せいじょうもう
放射状に生えて星のような形に見える毛。シナノキ科のカラスノゴマなど。

節果
せつか
熟すとくびれたところからちぎれて落ちる果実。マメ科のヌスビトハギ、クサネムなど。節豆果ともいう。

舌状花
ぜつじょうか
ヒマワリやコスモスの外側にある花びらのようなもの。花びら1枚のように見えるのがじつはひとつの花。中心部には筒状花の集まりがある。タンポポは小花全てが舌状花。例)キク科の花は小さな花がたくさん集まってひとつの花を形作っている。

全縁
ぜんえん
葉や花びらのふちにギザギザがなくなめらかなこと。

線形
せんけい
ススキやスイセンの葉ように細長く、基部から先まであまり幅が変わらない形。

腺体
せんたい
蜜、油、粘液などを分泌する部分。赤い色素を含むものは黒く見える(黒点、黒線)。色素を含まないものもある(明点、明線)。

腺点
せんてん
蜜、油、粘液などを分泌またはためておく小さな点。キク科のサワヒヨドリ、ヤブタバコ、シソ科のヒメジソ、タデ科のヤナギタデなどの葉に見られる。

腺毛
せんもう
先端に球状のふくらみがあって、その球から粘液を出してべたべたする毛。コシオガマ、モウセンゴケ、イシモチソウなど。

浅裂
せんれつ
葉や花びらのふちが浅く裂ける(切れこむ)こと。

[そ] TOP
用語ふりがな/解説
痩果
そうか
果実。いちごの実の表面にある小さなブツブツのこと。いっけん種子のように見える。

雑木林
ぞうきばやし
シデ、コナラ、クヌギなどで構成された森林。20年ほどで樹木を伐採し、木炭や薪などの原料を得る。下草を刈り、落ち葉かきなどをして維持する。多摩丘陵(東京都・神奈川県)、狭山丘陵(東京都・埼玉県)など。

走出枝(ランナー)
そうしゅつし
ストロンともいう。ユキノシタのように、根もとから地面をはう細長い茎を出して、その先から新しい株を出すもの。

総状花序
そうじょうかじょ
総は「ふさ」のこと。ぶどうやフジの花は総状に垂れるが、むしろ直立した植物の方が多い。たくさんの花をふさ状につける花の並び型をいう。例)クズ、シライトソウ、ヌスビトハギ、など。

総苞
そうほう
花の基部を包んでいる小さな葉の集まり。タンポポやアザミなど、キク科の花に多く見られる。

総苞外片
そうほうがいへん
総苞の外側にある小さな葉。

総苞内片(内片)
そうほうないへん(ないへん)
総苞の内側にある小さな葉。

総苞片
そうほうへん
総苞の小さな葉の一枚一枚のこと。キク科のタンポポ、セリ科のヤブジラミなどに見られる。

側花弁
そくかべん
ラン科の花の唇弁のすぐ上にある1対の花弁のこと。例)シランの側花弁は左右にはった2枚のピンクの花びら。

側弁
そくべん
スミレの花の唇弁に対してその両側にある花弁のこと。側弁の内側に毛があるなしはスミレを見分ける重要なポイントのひとつ。

側脈
そくみゃく
中脈から枝分かれした細い脈のこと。=支脈。例)サクラの葉には網の目のような側脈。ヤマブキやヤマブキショウマには定規で引いたようなまっ直ぐな側脈がある。

[た] TOP
用語ふりがな/解説
対生
たいせい
茎の同じ所(節)から,向かい合って2枚の葉が出ること。

楕円形
だえんけい
小判のような形。例)オトギリソウやコニシキソウの葉。イヌナズナの実。

托葉
たくよう
葉のつけねにある付属体。ふつう葉を小型にした形をしているが、巻きひげや刺に変態することもある。またタデ科やイネ科、カヤツリグサ科などで見られる葉鞘(ようしょう)は托葉が変化したものである。

楯形
たてがた、じゅんけい
葉の裏面の中央よりに柄がつく形。楯着(じゅんちゃく)ともいう。例)イシミカワの葉

多年草
たねんそう
秋には地上部分は枯れてしまうが、根や地下茎は枯れずに残り、毎年開花するもの。タンポポ、オカトラノオ、カワラケツメイなど。

卵形
たまごがた、らんけい
たまごの形。例)アカツメクサ(ムラサキツメクサ)の小葉やジシバリの葉。

単為生殖
たんいせいしょく
生殖力のない花粉でありながら、よく結実して種子をつくってふえる植物。キク科のセイヨウタンポポなど。

弾糸
だんし
キツネノマゴ(キツネノマゴ科)の種子の柄を弾糸という。種子の柄の先が広がっていて、種子をはさみ、指先でつまんだものをはじくようにして種子を飛ばす。

単葉
たんよう
サクラの葉のように1枚の葉。

[ち] TOP
用語ふりがな/解説
地下茎
ちかけい
アマドコロ、ヤマユリ、オニノヤガラなどのように地下にある茎で、繁殖に役だったり、養分を貯えたりするもの。

地上茎
ちじょうけい
茎が立ち上がって伸び、その茎に葉や花をつくもの。スミレ科のタチツボスミレ、ツボスミレなど。

虫えい
ちゅうえい
植物の一部が異常に発達したもので、アブラムシ、線虫、ハチなどが産卵し、寄生したために見られる。虫こぶともいう。ブドウ科のノブドウの果実、ゴマノハグサ科のムシクサなどに見られる

中空
ちゅうくう
茎の中ががらんどうになっていること。キク科のタンポポやハルジオン、キキョウ科のソバナ、セリ科のシシウドなど。また、ふつうイネ科の茎は中空になっている。

中軸
ちゅうじく
花序、複葉、果実などの中央を通る軸。

柱頭
ちゅうとう
めしべの先端の花粉を受けるところ。植物の種類によって数や形が決まっている。例)ウシハコベの柱頭は5裂する。オオバキスミレの雌しべの先はボウフラ形。

中脈
ちゅうみゃく
サクラの葉に見られるような、葉の真ん中を走る太い脈のこと。=主脈,中央脈,中肋ともいう。

蝶形花
ちょうけいか
マメ科の花の形。

[つ] TOP
用語ふりがな/解説
釣り鐘形(鐘形)
つりがねがた(かねがた)
花弁が筒状になり先が切れこんだ形。例)ヘクソカズラ。キキョウ。ホタルブクロのような形。

[て] TOP
用語ふりがな/解説
手のひら状
てのひらじょう
モミジの葉、赤ちゃんの手のような形。クリスマスローズも手のひら(掌)状に裂けた葉。

[と] TOP
用語ふりがな/解説
頭花
とうか
たくさんの花が集まって、まるでひとつの花のように見えるもの。例)ノコンギク、タンポポ、モミジガサ、など。

豆果
とうか
枝豆やインゲンなどの「さや」のこと。マメ科の果実は熟すと2本のすじにそって裂け中の豆をはじき飛ばす。通常「さや」ともいう。

倒三角形
とうさんかくけい
三角形を逆さま(転倒)にした形。例)ミヤマカタバミの葉。

筒状花
とうじょうか
花弁が互いにくっついて筒状になり、先があさく裂けている小花。=管状花ともいう。例)キク科の花は小さな花がたくさん集まってひとつの花を形作っている。アザミやフキ(ふきのとう)、オヤマボクチは筒状花のみの小花が集まった花。リュウノウギやノコンギクの花は真ん中の黄色い部分が筒状花。

倒心形(軍配形)
とうしんけい(ぐんばいがた)
心形(ハート)を逆さまにした形。例)カタバミの小葉のような形。

倒披針形
とうひしんけい
披針形(皮針形)を逆さまにした形。例)ホタルカズラやキランソウの葉。

倒卵形
とうらんけい
卵形を逆さま(転倒)にした形。例)トウダイグサの葉。

鳥足状複葉
とりあしじょうふくよう
3枚の小葉のうち外側2枚にさらに小葉がでる。この形は鳥の足のように見える。例)ヤブガラシやアマチャヅル、マムシグサ、ウラシマソウなどの葉。

鈍頭(鈍形)
どんとう(どんけい)
丸みをもった形。例)フモトスミレの葉先や鋸歯。ヒロハコンロンソウの葉先。

[な] TOP
用語ふりがな/解説
内花被
ないかひ
ユリの花のように萼と花弁がそっくりな時は外側(萼)を外花被、内側(花冠)を内花被とよぶ。その1枚1枚を片という。例)アヤメの内花被片は真ん中に立った3枚。

[に] TOP
用語ふりがな/解説
2回3出複葉
にかいさんしゅつふくよう
例えばセリ科のセントウソウの葉。3小葉からさらに枝分かれして3枚の葉が出る形。

肉穂花序
にくすいかじょ
ザゼンソウやミズバショウの花の中にある大きな塊。じつはこの塊こそが本当の花(小さい花の集まり)。

2年草
にねんそう
種子から発芽し、その年には開花せずに2年目に開花、結実し、生活を終える植物。環境によっては、開花までに数年かかることもあるが、開花すると必ず枯れる。センブリやマツヨイグサなど。

[の] TOP
用語ふりがな/解説
のぎ
イネ科の花を包むカバー(護穎または外花穎という)につく細長くかたくとがった突起。また、カヤツリグサ科の花では外側にある鱗片(護穎と同じ部分)につく。例)ススキは芒があるが、よく似たオギには芒が無い。

[は] TOP
用語ふりがな/解説
杯状花序
はいじょうかじょ
トウダウグサ科の花に見られる独特な形。小さな杯のような形をした苞(花軸の変化したもの)の中に雄花と雌花が入っている。

波状の鋸歯
はじょうのきょし
葉や花びらのふちが波形にいくつもゆるやかなカーブを描いたもの。

半寄生植物
はんきせいしょくぶつ
葉緑素を持っているので光合成もするが、他の生物からも養分を取っている植物。クチナシグサ、カナビキソウ、ヤドリギなど。

斑点
はんてん
キキョウ科のツルニンジン、ラン科のシュンラン、アヤメ科のシャガなどの花、または、ユリ科のヤマジノホトトギスの葉や花にあるようなまだら模様。

斑紋
はんもん
まだら模様。カタクリの葉にある紫褐色の模様。

[ひ] TOP
用語ふりがな/解説
披針形(皮針形)
ひしんけい(ひしんけい)
先のとがった細長い卵形。例)イヌタデの葉。

左巻き
ひだりまき
つる性の植物が支柱に巻きつくときの向き。支柱の手前で左下から右上につるが伸びるものと逆向きのものがあるが、どちらを左巻きと言うかは統一されていない。

[ふ] TOP
用語ふりがな/解説
副花冠
ふくかかん
花冠の中にできる花冠に似た付属物。例)キュウリグサやスイセンの花の中央にある黄色い部分。

副萼
ふくがく
萼が二重になった外側の萼のこと。じつは包葉が萼状になったもの。1枚1枚を副萼片(副萼片)という。例)ヘビイチゴとヤブヘビイチゴとは副萼片の形で見分けられる。

複散形花序(傘状)
ふくさんけいかじょ(かさじょう)
開いた傘の骨がさらに枝分かれした形。散形花序が二重になったもの。セントウソウなどのセリ科に多い。

伏毛
ふくもう
表面に沿ってねている毛。

複葉
ふくよう
バラや三ッ葉のクローバーの葉のようにひとつの葉が複数に分かれている葉。その1枚1枚を小葉という。

腐生植物
ふせいしょくぶつ
オニノヤガラ、ギンリョウソウなどのように、すでに分解してある有機物(生物の腐ったもの)から養分を取り入れて生活する植物。葉緑素を持たない。

付属体
ふぞくたい
はっきりした名称ではなく、いろいろな組織についたものをいう。例)ウラシマソウの釣り糸に見える花序の付属体。コニシキソウやオオニシキソウの花弁のような付属体。腺体

仏炎苞
ぶつえんほう
例えば、ミズバショウの白、カラスビシャクの緑色、ザゼンソウの黒紫色の部分。じつは、花(肉穂花序)を包み覆っている大きな苞葉である。仏像の後ろに立てる光背(不動明王は燃えあがる炎)がその名の由来。

不定根
ふていこん
一定の場所以外から出る主根以外の根のこと。鱗茎や葉ざし、挿し木などから出る根、アカバナ科のミズキンバイなどの気根をいう。また、イネ科のカゼクサやスズメノカタビラなどのひげ根、主根から枝分かれした根(側根)なども不定根という。

[へ] TOP
用語ふりがな/解説
平行脈
へいこうみゃく
ランの葉のように、葉の下から上(基部から先)までまっすぐ縦に走った数本の脈。

閉鎖花
へいさか
つぼみのような状態のままで中で受粉し実を結ぶ花。例)スミレ類、ホトケノザ、イヌムギなど。

へら形(へら状)
へらがた
長卵形を逆さまにした形で先のほうが幅広くなった。例)スベリヒユの葉。

扁平
へんぺい
ひらべったいこと。ウバユリの種子など。

[ほ] TOP
用語ふりがな/解説
苞(苞葉、包葉)
ほう(ほうよう、ほうよう)
花の一番近いところにある葉の変形したもの。ふつう葉に似ているがそれより小形となる。

苞穎
ほうえい
小花の一番外側にあるカバー(包葉、ホウ葉)のこと。イネ科やカヤツリグサ科は、苞穎(カヤツリグサ科では鱗片)の長さや形が観察ポイント。

方形
ほうけい
どの角も直角になっている四角形。シソ科の茎に多い。

紡錘状
ぼうすいじょう
円柱形の両端がとがったもの。例えば、ヤブカンゾウの根はところどころ紡錘状にふくらんでいて、花のない時期にノカンゾウと見分けるポイントになる。

ほこ形
ほこがた
全体をみると三角形、基部が耳状に横に張りだした形。例)アサガオやヒルガオ、ミゾソバの葉。

匍匐茎(匐枝)
ほふくけい
地面の上をはって伸びる茎。節から根を出すものと出さないものがある。ミゾカクシやチドメグサ、ムラサキサギゴケなど。

[ま] TOP
用語ふりがな/解説
巻きひげ
まきひげ
葉や枝の一部分がつるに変形して、他のものに巻きつくもの。マメ科のカラスノエンドウ、ブドウ科のノブドウ、ユリ科のサルトリイバラなど。

膜質
まくしつ
オオイヌタデ(タデ科)の托葉鞘や、ノビル(ユリ科)、スイセン(ヒガンバナ科)などのつぼみを包んでいる総苞のように、うすい膜状えあること。

[み] TOP
用語ふりがな/解説
右巻き
みぎまき
つる性の植物が支柱に巻きつくときの向き。支柱の手前で右下から左上につるが伸びるものと逆向きのものがあるが、どちらを右巻きと言うかは統一されていない。

蜜腺
みつせん
花蜜を分泌している部分。マメ科のカワラケツメイの葉柄、カラスノエンドウの托葉などにある。

[む] TOP
用語ふりがな/解説
珠芽
むかご
肉芽、珠芽ともいう。葉の一部が変形し、養分が貯えられて塊状になったもの。地上に落ちて発芽する。ヤマノイモ、オニユリ、ムカゴニンジンなど。

[め] TOP
用語ふりがな/解説
明点
めいてん
蜜、油、粘液などを分泌する部分。色素を含まないので明るく見える。オトギリソウ科のトモエソウ、コゴメバオトギリなどに見られる。

雌花
めばな
めしべだけの花。(雄しべはないか、あっても発達不完全)。

雌花群
めばなぐん
雌花のみの集まり。

[や] TOP
用語ふりがな/解説
葯室
やくしつ
花粉が入っている極小の塊。ふつう雄しべの先端に2個ある。=葯(やく)ともいう。

矢じり形
やじりがた
全体をみると三角形、基部が下にとがった形。例)ヒルガオの葉。

[ゆ] TOP
用語ふりがな/解説
雄花序
ゆうかじょ
たくさんの雄花が枝につく並び型。

雄小穂
ゆうしょうすい
雄花の集まり。

雄性期
ゆうせいき
雄花の時期。雌花はないか、あってもまだ成熟していないか終わっている。

油点
ゆてん
葉を明るい方に向けて透かすと見える小さい透明な点。シソ科のイヌトウバナ、ミカン科のマツカゼソウの葉に見られる。

[よ] TOP
用語ふりがな/解説
葉腋
ようえき
葉が茎についたつけねのすぐ上の部分で、芽のできるところ。

葉軸
ようじく
2枚以上からなる葉(複葉)で、小葉をつける軸の部分。

葉状枝
ようじょうし
葉と同じ機能があり、緑色で葉のような形をしてる枝。ユリ科のクサスギカズラ、アスパラガスなど。

葉身
ようしん
柄をのぞいた葉そのものの部分。例えばサクラの葉は葉身と葉柄がある。

葉舌
ようぜつ
葉が茎につく基部の内側にある薄い膜。葉の基部をめくると見られる。=小舌ともいう。主にイネ科に見られるもので,種類によって形や大きさが違い,なかには毛のようになったものもある。例)ノガリヤスの葉舌は大きな舌状。チカラシバの葉舌は毛状。

葉柄(柄)
ようへい(え)
葉と茎をつなぐ細い部分。

葉脈
ようみゃく
葉にあるすじのこと。根や葉の表面から吸収された水分や栄養分を運ぶ通路。

翼(よく、ひれ、ヒレ)
よく
葉が柄や茎に細くなって流れている部分。また、ギシギシなどの種子の回りについた薄い膜(内花披片)も翼状(ひれ状)になった部分。例)スミレの葉柄には翼がある。

翼弁
よくべん
蝶のような花型(蝶形花)の花の中央外側2枚の花びら。例)ヤブツルアズキは翼弁と舟弁(竜骨弁)がねじれているのが特徴。

[ら] TOP
用語ふりがな/解説
落葉樹林
らくようじゅ
冬に葉を落とす樹木が優先する森林。

落葉小低木
らくようしょうていぼく
冬に葉を落とし高さが1m以下の樹木。キク科のコウヤボウキ、マメ科のコマツナギなど。

[り] TOP
用語ふりがな/解説
竜骨
りゅうこつ
イネ科の花を包むカバー(苞穎と護穎)の折れ目の部分のこと。竜骨とは舟(ボート)のへさき部分の呼び名。

竜骨弁
りゅうこつべん
蝶のような花型(蝶形花)の花の下部にある2枚の花びらのこと。竜骨とは舟のへさき部分の呼び名。舟(ボート)の形に似るので舟弁ともいう。例)ヤブツルアズキは翼弁と舟弁(竜骨弁)がねじれているのが特徴。

りょう
茎や種子などの表面がなめらかではなくて、角ばった隆起が線状にあること。

両性花
りょうせいか
ひとつの花のなかに雄しべ、雌しべのある花。

鱗茎
りんけい
地下にあって、養分を貯えて多肉になった葉が、短くなった茎のまわりについて球形になったもの。タマネギ、ヤマユリ、ヒガンバナノビル、ハマオモトなど。

輪生
りんせい
茎の同じ所(節)から3枚以上の葉が出ること。

鱗片
りんぺん
葉が退化したものや花序を包むうろこ状の小片のこと。

鱗片状
りんぺんじょう
葉が退化したり、花序を包む小形の苞がうろこ状に変化したもの。葉が退化したものは、ユリ科のクサスギカズラやラン科のツチアケビ、イグサ科のイグサなど。花序を包む苞がうろこ状になったものは、カヤツリグサ科、イネ科などで見られる。

鱗片葉
りんぺんよう
葉が退化してうろこ状になったもの。例えば、ハマウツボ、ナンバンギセル、ツチアケビなど。または、スイセンやヤマユリのように養分を貯えて肉質になった鱗茎の一片も鱗片葉という。

[れ] TOP
用語ふりがな/解説
裂片
れっぺん
葉や花びらなどの切れこんだ(裂けた)ひとつひとつ。

[ろ] TOP
用語ふりがな/解説
漏斗形
ろうとがた
ラッパのように開いた形。アサガオ形。

ロゼット
ろぜっと
タンポポの葉のように放射状に円く葉の広がる様子をいう。ローズ(バラ)と同じ語源の言葉である。

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