ミミガタテンナンショウ


サトイモ科/テンナンショウ属

ミミガタテンナンショウ
撮影 いがりまさし 4月12日 東京都高尾山

和名 ミミガタテンナンショウ
耳形天南星。

由来
仏炎苞の口辺部が耳たぶのように広くはりだすことによる。テンナンショウ(天南星)はこの仲間の中国名。

花期 4〜5月。
特徴 細長い壺のような部分は仏炎苞(ぶつえんほう)といい紫褐色。花はその中に包み隠されている。あわてん坊なのか葉が出ないうちから仏炎苞を開いていることがある。この仏炎苞の一部(口辺部)が特別大きく耳状にはり出すのが特徴。多年草。


ミミガタテンナンショウ
仏炎苞の左右は耳状
撮影 いがりまさし


仏炎苞(ぶつえんほう)は紫褐色。白いすじが入る。


仏炎苞(ぶつえんほう)の口辺部は耳状に張り出す。花はふつう雌雄異株。この仲間は若い株が雄花、大きな株は雌花となる。時々雄花と雌花が同居した中間段階の株も見られる。花には花被がなく、雄花は葯と花粉でうす紫色、雌花は子房が露出して黄緑色に見える。

草丈 70cmほど。
葉は2個。7〜11小葉からなる。花時、葉はあまり展開せず仏炎苞より下につくが、花後は同じくらいの高さになる。
生育地 山野のやや明るい林内。
分布 本州(岩手県、宮城県、関東地方、山梨県)、四国。


(似た物)
  • オオマムシグサ
    北海道、近畿以北。仏炎苞の上部先端が長く垂れ下がる。口辺部はやや広く開出。

  • ミツバテンナンショウ
    静岡、四国、九州。葉が2個、3小葉からなる。

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