ウラシマソウ


サトイモ科/テンナンショウ属

ウラシマソウ
ひも状の付属体が長い
撮影 いがりまさし 3月29日 愛知県渥美町

和名 ウラシマソウ
浦島草。

由来
糸状の部分を浦島太郎の釣り糸にみたててつけられた名。

花期 3〜5月。
特徴 細長い壺のような仏炎苞から長い糸のような付属体が伸びるのが特徴。テンナンショウの仲間は似ているものが多いが、このような長い付属体があるのはウラシマソウとその近縁種だけ。地下茎のまわりにたくさんの子いもをつくりふえるので、かたまって生えることが多い。多年草。


仏炎苞は紫褐色で白いすじが入る。


付属体は長いひも状。花はふつう雌雄異株。仏炎苞のなかに本当の花がある。この仲間は若い株が雄花、大きな株は雌花となる。時々雄花と雌花が同居した中間段階の株も見られる。花には花被がなく、雄花は葯と花粉でうす紫色、雌花は子房が露出して黄緑色に見える。

草丈 18〜60cm。
葉はふつう1個。仏炎苞より上につく。11〜17個の小葉からなる鳥足状複葉。
生育地 草原、山野の木陰や林縁など。海岸近くの林に多い。
分布 北海道(南部)、本州、四国(東部)、九州。


(似た物)
  • ナンゴクウラシマソウ
    中国地方、四国、九州。仏炎苞はやや小さい。

  • ヒメウラシマソウ
    山口県、九州。小型。仏炎苞の内側にT字状の白い斑がある。

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