トネアザミ


キク科/アザミ属

トネアザミ
撮影 いがりまさし 9月8日 神奈川県箱根

和名 トネアザミ
利根薊。

由来
関東地方でふつうに見られるアザミ。アザミは刺をあさむ(驚くの古語)とか、「あざ実」で「あざ」は刺、「実」は食用になる葉であるなどの説がある。食用になる。別名:タイアザミ。

花期 9〜11月。
特徴 アザミは種類が多く地方によってちがう種類が分布するので見わけ方が難しいもののひとつ。トネアザミは関東地方を中心に分布し、多くの頭花がうつむいて咲き、総苞片が反り返るのが特徴。似たようなものを東北で見ればナンブアザミ、九州で見ればツクシアザミというふうに、分布域からある程度、種が決められる。刺は母種のナンブアザミよりも長くて太い。多年草。


トネアザミ
総苞片は反り返る
撮影 いがりまさし


紅紫色。


横向き、もしくは下向きに咲くき、総苞が反り返る。筒状花の先端に昆虫などが触れると、花粉を出すしくみを持っている。

草丈 1〜2m。
互生。ナンブアザミよりも葉の切れこみが深い。葉や総苞片の刺が太くて長い。根生葉は花期には枯れる。表面は無毛、裏面に毛がある。
生育地 山野。日当たりの良い草原、丘陵地、林縁。
分布 本州(関東、中部、近畿地方)。


(似た物)
  • ナンブアザミ
    本州中部地方以北に分布。葉の刺は1〜5mmほどと比較的短い。総苞はねばらない。

  • ヨシノアザミ
    近畿から中国地方に分布。頭花が小さくほっそりしている。

  • ツクシアザミ
    四国の西部や九州に分布。総苞の幅が2.5〜3cmと太く、花の下に苞葉がつく。

TOP | HOME | 用語解説