カントウタンポポ


キク科/タンポポ属

カントウタンポポ
総苞は反り返らない
撮影 いがりまさし 4月12日 東京都八王子市

和名 カントウタンポポ
関東蒲公英。

由来
「蒲公英」は生薬としての名で、健胃や摧乳などに利用される。タンポポの名前の由来は、つぼみの形が鼓に似ている、茎を使って鼓の形を作って遊んだので鼓の音から連想した、果序が拓本をとるときに使うタンポに似ているなど、いくつかの説がある。

花期 3〜5月。
特徴 在来タンポポの代表のようにいわれるが、分布は意外にせまく関東地方周辺に限られている。総苞が反り返らないのが在来種だが、そのなかでも関東地方で外片に突起があればまずカントウタンポポと考えられる。山間部には外片に突起がなくゴロッとしたエゾタンポポも見られる。茎や葉を切ると白い汁が出るのはこの仲間に共通の特徴。根をキンピラにしたり、煎ってコーヒーにしたりする。多年草。


黄色。


頭花は直径3.5〜4cm程度。花びらのように見えるのは舌状花。タンポポはどれもそうだが筒状花はない。

草丈 10〜30cm。
地面から放射状に葉を広げる。深く裂けるか欠刻がある。タンポポの仲間は葉も微妙に違うが葉での識別は難しい。
生育地 野原や道ばた、土手。自然の残っている農村などに多い。
分布 本州(関東・中部地方東部)。


(似た物)
  • エゾタンポポ
    総苞外片に突起がなくゴロッとした感じに見える。外片は内片の1/2ほど。

  • カンサイタンポポ
    小型で舌状花の数は少なく総苞もほっそりしている。総苞片の突起はほとんどない。西日本。

  • ヒロハタンポポ
    総苞の外片、内片ともに三角状に張り出した突起が目立つ。外片は内片の2/3ほど。東海地方中心。

  • セイヨウタンポポ
    ヨーロッパ原産。総苞の外片が反り返る。

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