ウスバサイシン


ウマノスズクサ科/ ウスバサイシン属

ウスバサイシン
つぼ形の花が根もとにつく
撮影 いがりまさし 6月28日 福島県桧枝岐村

和名 ウスバサイシン
薄葉細辛。

由来
葉が薄いのでウスバ。細辛は漢名。根が細くて辛いという意味。薬用に用いられる。別名:サイシン。

花期 3〜5月
特徴 ウスバサイシンやカンアオイの仲間はよく似ていて見わけは難しいが、葉に斑がなく、花びらのような萼裂片が平開するのが特徴。似た仲間は北日本にオクエゾサイシン、西日本にクロフネサイシンがあるが、本州中部にはウスバサイシンが多い。花は紫褐色と地味なうえに地面スレスレに咲くのであまり目立たない。花は葉が開く前でも咲きはじめる。葉は冬枯れる。多年草。


紫褐色。


直径1〜1.5cm。横から見ると巾着の形をしている。花弁はない。花びらのように見えるのは萼片。花は筒状になった萼の中。萼片は3裂し平開する。広卵形、先はつまんだようにくびれてとがる。花柱6個。

草丈 根茎から直接長い柄の葉2枚、その基部から短い柄の花ひとつが出る。
対生状に2枚出す。長さ5〜8cm。ハート形、葉質は薄い。
生育地 山地林下のやや湿り気のある場所。
分布 本州、四国、九州(北部)。


(似た物)
  • オクエゾサイシン
    北海道、本州北部。花はやや小さくぷっくりと丸い。葉も萼片の先もあまりとがらない。

  • クロフネサイシン
    四国、九州。葉がやや厚い。花柱3個。

  • フタバアオイ
    徳川家の葵の紋のモデル。葉脈がはっきりしていて、全体に白い毛が目立つ。萼片は後ろに強く反り返る。別名:カモアオイ。

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