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LIN001

漁村の海辺
瀬戸内の穏やかさと、大平洋のおおらかさが混じりあう呉の海。

海岸線を行けば、黙々と働く男たちのいくつもの背中に出会える。

広島特産の天然、養殖両方の牡蠣がやはり多い。
あとは、豊かな恵みを受けた近海の魚の水揚げか。

吉浦港あたり/緯度34'15'11'87 経度132'31'48'10

海の男
"からだで生きる"ことを忘れた自分に、朴訥とした、ありのままの汗の匂いが響く。

───私はこの前、いつ、倒れるほどに、この、ただひとつ与えられたからだで生きただろうか。

責めるのではなく、さとすのでもなく、懐かしくその声なき声は、私の中へとやってくる───

呉の海は、原始に遡る、躍動する生命の匂いだ。
私の中の海が、小さく震え出す。
LIN001
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