香林坊のにぎわいを皮膚に感じながら、細い鞍月用水を辿る。 用水沿いに橋をかけて建つ店や家を眺めつつ歩いていくと、武家屋敷街へと続く道に出逢う。 この場所から西へ入ると、市街地の雑踏が嘘のように消えて、しっとりとした空気が漂う武家屋敷街が姿を表す。
鞍月用水の名残り
土塀が続き、日本画のような色彩で彩られた長町の武家屋敷街は、加賀藩の重臣だった長氏をはじめ、武士たちが住処を構えていたところだ。