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信州・霧ヶ峰高原

7月の間に3回も信州は霧ヶ峰に出かけてしまった。
 7月の霧ヶ峰といえば御存知のかたは御存知、ニッコウキスゲの花 期にあたる。

例年7月の中旬が見頃で、
この時期が霧ヶ峰観光の一番ピークと言っても過言ではないほどだ。

盛夏の始り

 山と写真の仲間での霧ヶ峰行きを18日に企画した。 その下見というわけでもなかったのだけれど3日には霧ヶ峰の中心地「強清水」の駐 車場に車を止めて、車山の肩までほぼビーナスラインに沿ってつけられている遊歩道 を歩いた。

 標高の低い強清水あたりではニッコウキスゲはかなり咲きだしていて、

 いよいよ高原に夏が来たか!

という雰囲気がすでに充満していた。

 車山の肩からは沢渡まで下って再び強清水に登り返すというコースを とってみた。この沢渡から強清水のコースは霧ヶ峰周遊コースの中では珍しい樹林帯 のコースで、もしも歩きやすい道だったら18日のハイキングに使おうと思っていたの だけれど、雰囲気は好ましいものの残念ながらやや足下が悪くあまりお薦めのコース ではなかった。

 結局、ハイキングは僕のいつものお決まりのコース、車山の肩―車山 ―蝶々深山―八島湿原―沢渡―車山肩の周遊コースすることに決めた。これは「霧ヶ 峰ゴールデンコース」といっても良いほどの道で、ゆったりと半日〜一日コースである。

 ニッコウキスゲの時期だけではなくその前のレンゲツツジのシーズン から草紅葉の秋まで、ここでは本当の霧ヶ峰の大地と花と風と空に触れられるはずだ 。もし霧ヶ峰を訪れるときには、ぜひこの道をハイキングされることをお薦めする。 スタートは車山の肩でも八島湿原でも沢渡でもどこでもよい。コース上のヒュッテに 宿泊されればなおよいし、八島の鎌ヶ池にはキャンプ場もある。もし歩き足りなけれ ば前述の沢渡から強清水へのコースをとって変化をつけてみても良いと思う。
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雨に濡れて
1999.7.18 霧ヶ峰 車山肩 LML

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オオカサモチ
1999.7.18 霧ヶ峰 車山肩 LML

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キスゲの斜面
1999.7.25 車山肩 LML


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ニッコウキスゲ
1999.7.25 車山肩 LML

無情の雨

 ハイキング当日の18日は生憎の空模様。 メンバーは前夜から車山の肩に集まった。この日のニッコウキスゲは車山の肩から少 し下のところで満開。晴れ渡ればどんなに素晴らしかっただろうか。好天は望めそう もないことがわかって、前夜からすでにハイキングモードを解除、朝も普段より寝坊 した僕らはただ恨めしそうに霧の湿原を眺めるだけであった。

 それでも一応車山までは登り、花の咲きみだれるハイキングコースを 少しだけ周遊。車山のあたりはまだまだ花を開いてないニッコウキスゲの株が沢山、 沢山。これが全部開いたら凄いぞーと、ぞくぞくするような感じだった。

 こうなると、それからどうなったのか確かめずにはいられないのが性 分である。翌週25日に再び霧ヶ峰に僕は参上した。

 この日は女房といっしょだったので自宅を出発するのが遅く現地到着 が7時過ぎ。車山肩の駐車場は大混雑だったけど、たまたま出る車が目の前にあって 、入れ違いに上手く滑り込むことができた。なかなか運がいい。

 歩道に出てみると人・人・人・・・というよりも、カメラマン・三脚 ・カメラマン・ザック・三脚・・・って感じ。いやいや大盛況である。それほど凄い 写真が撮れるような状況でもないと思うのだけれど、このカメラマンの数は尋常では ない。僕らは駐車場近辺を少しだけ歩いて、満開のニッコウキスゲを堪能した。
 こんなふうに毎年来てしまうのだけれど、結局、僕らのよう なのがたくさん居るんで、すざましい混雑が発生することになるのだ。だから少なく とも週末に行くのは止めようと常々思ってはいる・・・でも、これがなかなかやめら れない。来年は止めよう・・・と毎年そう思いながらこの有り様なのである。

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盛夏の富士山


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山中湖花の都公園 1999.8.1 LML


富士登山

 7月に富士登山シーズンが始まった。夜自宅から山小 屋の明りが見えるようになる。富士山はほかの山と違って夜行登山が盛んな山だ。い やむしろ夜行登山が主流派だと言ってもいい。前日に途中の山小屋まで登り夜中まで 仮眠し、それからまた登りだすのである。目的は頂上で日の出を見ること。だから夜 中に富士山を眺めると登山道に沿って登山者のライトが連なり見事な光の道が出来て いる。これはなかなか壮観なものである。


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morning moon
富士吉田パインズパーク 1999.8.1 LML

  富士山には登山者と小屋がつくりだす光の帯が見える


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朝の富士山 十里木高原 1999.7.31 LML


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向日葵と富士山 忍野村 1999.8.1 LML


富士宮登山口

 地元の僕らは山小屋に泊まるなどということはせず に専ら日帰りである。うちからいちばん近い富士宮登山道であれば軽装なら4時間も かからずに山頂に立てるのだ。その気になって午前0時に登りはじめれば十分山頂で の日の出に間に合うのである。

 毎年お盆の前後の十日ほどの期間、マイカー規制がされて登山口への 車の乗り入れが制限される。この期間が当然最高の人出になるわけだけど、梅雨明け から規制前までの週末も物凄い。もし登られるのであればぜひとも平日登山をお薦め したい。

 ひどい人出でなければちょっくら登ってこようかと、7月末の土曜日 の午前3時過ぎに富士宮登山口に出かけてみた。
 次の土曜日にはマイカー規制が始り五合目までのマイカーの乗り入れ が出来なくなるし、今日の晴天はまず間違いなかったこともあって、多少の混雑は予 想していたけれども、それでも驚くほどの混雑。新五合目の駐車場入口から3km下 まで路肩に車がびっしり停めてある。最後尾に停めれば新五合目の駐車場まではほぼ 一時間。これでは山頂まで最短の富士宮口のメリットはほとんど無くなってしまうで はないか。

 しかし、はるばる登山口まで来たのに登らないというわけにはいかな いとみえ、みんな下から車道を歩いて登ってくる。僕としてはそこまでして登ろうと いう気は全然ないので、片側通行になっている五合目の駐車場をぐるりと回って下っ てきた。そしていつもと同じく山麓写真家に早変わりして富士スカイライン水ヶ塚、 あるいは十里木高原あたりで朝の気持ちのいい撮影のひとときを楽しんだのだった。

 富士登山は 小屋閉めの後、静けさを取り戻すであろう9月に今年も 一度くらいは登ってみようと思っている。
    富嶽仙人
     昭和38年生まれ
     富士宮市在住
     信州大学在学中に山と自然と写真に目覚める。
     富士宮市に移住後も富士山を主たる対象として写真活動を継続中。


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