5月に入るとめっきり富士山が見えなくなる。
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僕らの目が離れている間、先月までに積もった雪はどんどん融け、たまに顔を覗か した富士山はもう4月のそれとはすっかり別人、いや別山になっている。 |
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富士遠望 1999.5.30 八ケ岳山麓より |
3D地図上GPSで記録したルートを標示させたもの。 100m 程度の誤差が出るのでときどき稜線から 落ちてしまうのが御愛嬌。 国土地理院刊行数値地図50mメッシュ(標高)を使用 数値地図ビューア(Mac)で描画 |
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僕はとりあえず黒岳方面に向かって歩 き始めた。黒岳はこれまでに御坂峠からと芦川村からとの二方向から登っているけれ ど、この道は初めてだ。歩き始めの地点がすでに稜線上だから長い登りはなくアップ ダウンが少々あるだけの楽な道。 |
クルマバツクバネソウ
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さて、僕はといえばあ いかわらず富士山におしりを向けて這いつくばっていた。這いつくばっていたのは登 山道脇にスミレ各種(無学な僕には区別できない)、エン レイソウ、シロバナヘビイチゴ、チゴユリ、クルマバツクバネソウ、ルイヨウボタン などが咲き競っていたからだ。 |
這いつくばっていた僕を追い抜いていっ た、新道峠で一緒だったカメラマンはすでにお弁当タイムに突入していて、「ようや くつきましたかぁ」などと声をかけられる。で、雑談モード。「あの山は赤石 (赤石岳=赤石山脈の名の元になっている南アルプスのほぼ中央にある大 きな山)ですかぁ」などと聞くところをみると、あちらのほうの山にも登る 人なのかもしれない。 |
ハルリンドウ |
スズラン |
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