ヌメリスギタケ

モエギタケ科/スギタケ属


ヌメリスギタケ
広葉樹の朽木に発生する。
撮影蜂須賀公之 9月2日 富士山

和名 ヌメリスギタケ:
滑り杉茸(傘の滑りと、杉の皮に見立てたささくれ鱗片に由来する)
発生時期 夏〜秋
発生場所 広葉樹の切り株、立ち枯れ上に発生する。
発生の様子 散生〜数本束生、しばしば数十本の株になって群生する。


ヌメリスギタケ
傘と柄両方に粘性がある。
撮影蜂須賀公之 8月31日 富士山

大きさ
形状
:
径8〜12cm、幼菌時はほぼ球球形で表面のささくれ鱗片が目立つ。しだいに開いて円錐形〜ほぼ平らになる。表面はゼラチン質で粘性があり、三角形にまとまった鱗片を持つ。鱗片は中心部でやや密、傘全面に同心円状色に広がる。色は淡黄褐色〜黄土褐色。

ひだ:
はじめ淡黄色だが、胞子が濃さび色であるため、成熟し胞子を放出するにつれしだいにオリーブ褐色〜さび褐色となる。密。

:
長さ4〜15cm、径5〜15mm。上部に繊維状の不完全なつばを持つが消失しやすい。つばよりにささくれ鱗片を持つ。粘性はない。

特徴 毛糸の帽子のような傘がかわいらしいきのこ。広葉樹に発生すること、柄に粘性があることが種の同定のポイント。
似た種類 ヌメリスギタケモドキはより肉厚でぼってりしたかんじ。柄には粘性はない。
食・毒
ナメコの近縁種であり、料理法も同じでよいが、より癖がなくまろやかな食味。特に和風の汁ものに利用価値が高いが、傘の大きく開いたものは塩焼きにしても美味。

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