タマゴタケ

テングタケ科/テングタケ属


タマゴタケ
派手だからといって毒ではない。
撮影蜂須賀公之 7月13日 東京都武蔵村山市

和名 タマゴタケ:
卵茸(卵型の袋を破ってきのこが伸び出て来ることから)
発生時期 夏〜秋
発生場所 シイ、コナラ、ブナ、モミなどの純林〜混成林、雑木林。
発生の様子 単生〜散生。時に数十本が一列に並び群生する。


タマゴタケ
傘の条線、黄色いひだ、柄のだんだら模様を確認する。
撮影蜂須賀公之

大きさ
形状
:
径6〜18cm。肉質は柔らかく壊れやすい。縁部に明瞭な条線(溝線)を持つ。濃赤色〜赤〜橙赤色。

ひだ:
離生、やや密。淡黄色〜黄色。

:
長さ10〜20cm、黄色の地に淡オレンジ褐色のだんだらもようがある。柄の上部に淡オレンジ褐色の垂れ下がるつば、基部に白色膜質のつぼを持つ。

特徴 赤、白、黄の非常に美しい大型のきのこ。柄の模様、ひだの色に明確な特徴があるため、しっかりチェックすれば初心者でも見分けられる。
似た種類 同じテングタケ科内には猛毒のきのこが多く、同定は慎重にしなくてはならない。毒菌のベニテングタケはシラカバ林のきのこであり、傘に白いイボを持つ。またひだは白色である。猛毒のタマゴタケモドキはひだ、つばともに白色。
食・毒
肉質はやわらかく、調理すると適度な滑りが生まれ、舌ざわりがよい。傘の赤色は煮ると流れ落ちて黄色となり、濃い黄色の煮汁が出る。このスープで、炒めた米を煮炊けば、素晴らしく美しい黄色のリゾットになる。風味、味には癖がなく、上品な、こってりしたうま味を持っている。
備考 ほぼ全国的だが、中部以南ではチャタマゴタケ、キタマゴタケが多くなるとされ、発生地域と変異に相関関係がある「亜種」という分類上の位置づけがされている。種の違いよりももっと近い関係で、「同一種内の亜種」ということである。

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