マツオウジ

ヒラタケ科/マツオウジ属


マツオウジ
アカマツの倒木から発生。
撮影蜂須賀公之 5月20日 埼玉県狭山市

和名 マツオウジ:
松生子(松から生える木の子の意味)
発生時期 初夏〜秋
発生場所 針葉樹(主にマツ)の枯れ木、切り株、生きた木の枯損部などから発生する。
発生の様子 単生〜束生。


マツオウジ
肉質は弾力があり、強靭。
撮影蜂須賀公之 5月20日 埼玉県狭山市

大きさ
形状
:
径5〜25cm、あるいはそれ以上。強靭な肉質。幼菌時は縁が強く内側に巻き、ほぼ球形。しだいに開いて平ら〜ろうと形に反り返り、ひだの縁は不規則に波打つ。表面は白色〜淡黄色〜淡黄土色で、しばしば暗褐色の鱗片を同心円状に持つ。

ひだ:
湾生〜垂生、やや疎。縁は鋸歯状でしばしば深く裂ける。傘と同色。

:
長さ2〜8cm、あるいはそれ以上。かたい肉質で強靱。傘と同色で同様の鱗片をささくれ状に持つ。上部には縦の筋があり、ひだに連続する。

香り マツ脂に似た、ややきつめの香りがある。これはマツタケのような上品でまろやかなものではないが、それほど下品でもない。調理すればやや弱まり、ほとんど気にならない。むしろ歯切れの印象が勝る。
特徴 初夏、アカマツの切り株などから発生するのをよく見かける。松ヤニのにおいがあり、しばしば巨大になる。ひだが鋸歯状なのも大きな特徴。
似た種類 雑木林の巨大なきのこと言えば他にムレオオイチョウタケがあるが、こちらは強いほこり臭(野菜のツルムラサキのにおい)があり、においで識別することができる。
食・毒
かたく緻密な肉はコリコリと歯切れがいい。適当な大きさ、厚さに切って丁寧にソテーしてやれば、アワビのような食感を楽しむことができる。人によっては軽い中毒を起こす場合もあるとのことだが、特に柄の肉は強靱であり、肉質からして消化不良を起こすことも考えられる、どちらにしろ過食すべきではないだろう。

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