ヒラタケ

ヒラタケ科/ヒラタケ属


ヒラタケ
ブナの立ち枯れに群生。
撮影蜂須賀公之 7月6日 福島県檜枝岐村

和名 ヒラタケ:
平茸
発生時期 厳冬期を除いた晩秋〜春
発生場所 広葉樹の枯れ木、切り株、生きた木の枯損部などから発生する。
発生の様子 単生〜散生〜郡生。


ヒラタケ
ニセアカシアの根本に出た大型のタイプ。
撮影蜂須賀公之 11月14日 東京都調布市

大きさ
形状
:
径5〜15cm、幼菌時はまんじゅう形、しだいに開いて貝殻形〜ほぼ平ら〜最後はじょうご形に反り返る。表面は平滑で粘性はなく、色ははじめ黒褐色からしだいに淡色となり、淡灰褐色となる。しばしば青、あるいは紫色を帯びることがある。まれにはじめから淡色のものもある。

ひだ:
長く、垂生す。やや密〜やや疎。白〜灰白色。

:
長さ1〜3cm、しばしばほとんど無柄の場合もある。大型のものなどでは基部に白い毛を密生させることがある。

香り あまり言われないことだが、新鮮なヒラタケほど素晴らしい香気を放つきのこはない。大株のヒラタケを採集して帰る時などは、車の中がきのこの香りでむせ返るようになる。シンプルなカツオだしの白味噌の味噌汁には、この香りが最高に生きる。養殖栽培され市場に置かれたものには望めないものである。
特徴 たっぽりと肉厚、倒木の横から柄のほとんどない貝殻形のきのこを作るため、カタハの地方名がある。
似た種類 オオヒラタケはひだがより疎で、かつ淡いクリーム色を帯び、乾燥するにつれ黄色味が強くなる。毒菌のツキヨタケは柄にリング状の突起があり、発光性がある。(暗闇でほのかに青く光る)。
食・毒
我が国でも、世界的にも古くから食用にされてきた第一級の食用菌。新鮮な成菌は素晴らしい芳香を放つ。肉はずっしりと充実し、コリコリした歯ごたえがあり、どんな料理にも合う。スーパーなどで「しめじ」の名で売られている傘の灰色のきのこは本種の栽培品。

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