ハルシメジのグリーンピースシチュー

ハルシメジの正式和名はシメジモドキ、しかし何もホンシメジにこびることはない堂々たる食用菌なので、ここではよりその特徴を表したハルシメジで紹介する。人間の都合で、自然が作ったものに、モドキだ、ダマシだ、ニセだと失礼な名前をつけるのはもうやめてほしい。命名権を持った科学者達が、きのこをよく理解し、あるいは愛しているとも限らない。ハルシメジをちゃんと料理したことがあるなら、シメジモドキとは付けないはずだ。さて愚痴になってしまったがハルシメジはその名の通り春のきのこである。このきのこの最高の利用法はピクルスで、春に漬け込んだものを夏から秋に冷えた白ワインでいただく。しかしせっかくきのこの少ない春に出てくれるのだがら、採ってすぐに春らしい料理にも使ってみようということで、淡い緑のグリーンピースソースでシチューをアレンジしてみた。非常に歯触りがいいきのこなので、和洋中の様々な料理に合うが、しっかり火を通し、あくを除いて利用するのがこのきのこの旨味、歯触りを生かすコツ。火を通せば身がしまり、コリコリしてくるのは野菜にはない特徴である。グリーンピースを裏漉しするのはちょっと手間だが、1年に一度のハルシメジを迎えるためならそれもいいだろう。面倒なら市販のルーでかまわない。僕は「きのこのためなら何でもやる」と決めているのでまったく平気。そういう心の準備はカップヌードル一杯食べるのにもあった方がよい。


材料 (たっぷり4人分)

グリーンピース・・・・・120g
ハルシメジ・・・・・適宜(大きなものなら一人一本で充分)
にんじん・・・・・1本
玉ねぎ・・・・・半分
鶏もも肉(できれば骨付きぶつ切り)・・・・・100g
小麦粉・・・・・50g
バター・・・・・50g
牛乳・・・・・200cc
その他春らしい野菜ならなんでも・・・・・適宜

作り方
  1. ハルシメジは大きさにばらつきがあるので、食べやすい大きさにカットする。柄にスが入っているものは半分に開いてスプーンでこそぎ採る。これをざっとゆでてあくをすくい、できればいったん冷ましておく。(繰り返し火を入れるとコリコリしてくる)

  2. グリーンピースは4分の3をゆで、熱いうちに裏漉しする。残りは後で野菜と一緒に丸のまま具として加える。

  3. 弱い中火のフライパンにバターを熱し、小麦粉を加え、木ベラでよく混ぜながら色づくまでさっと炒め、粘土状にまとまったら牛乳を少しずつ加え、よく練って火から下ろす。焦がしたりダマを作らないように手早く。

  4. シチュー鍋にバターを熱し、みじん切りの玉ねぎを加え、色づくまでよく炒め、さらに鶏肉を加え炒める。

  5. 4.に1.のハルシメジを煮汁ごと加え、さらに好みの野菜を入れ煮込む。

  6. 野菜が煮えたら火を止め、2.のグリーンピースペーストと3.のホワイトソースを溶かし込み、弱火でとろみがつくまで煮込んで出来上がり。
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