クロハツの煮しめ

クロハツは夏から秋のアカマツ、コナラ林ではごくごく普通に見られるきのこ。しかし美味しく食べているという話はほとんど聞かない。肉質はぼそついており、焼いた場合にはやや酸味が出て、あまり旨味もない。ただしここで紹介する料理のように、魚のだしで煮しめると海草のヒジキにそっくりな風味になりなかなか美味い。海のものと山のもので、同じ風味を持っ食材というのもおもしろい。共通の黒い成分を持っているのだろうか。この風味を引き出し、黒を色彩として生かせれば料理は成功である。ホンシメジやヒラタケなどの万能型優等生より、ちょっと癖のあるきのこの方が料理を考えるのはおもしろい。


材料 (4人分)

クロハツ・・・・・3本
にんじん・・・・・小1本
がんもどき(鶏肉でも可)・・・・・2個
絹さや、あるいは木の芽・・・・・彩りとして
出し汁(カツオ、昆布)・・・・・適宜
あれば韓国料理のどんぐりこんにゃくなどを入れると美味。

作り方
  1. クロハツは大量に発生していることが多いので、形のよいものを食べるだけ採って来る。これを水洗いし適当な大きさに切る。

  2. にんじん、がんもなどは適当な大きさに切る。にんじんは面取りする。

  3. だし汁でしっくりと煮しめる。

  4. 小鉢に盛り、天に絹さや、木の芽など青いものを乗せてできあがり。

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