埼玉・秩父　上吉田　ほんのり紅色　愛らしいカイドウ街道　2009.04.16

埼玉県秩父市、群馬県との境に位置する山間部、旧吉田町の一帯は、花の見所が多く、沢口地区のフクジュソウ、白砂公園のカタクリ、吉田元気村の花モモなどが知られている。桜の季節が終わる頃になると、明ヶ平から小川地区に至る道筋に、およそ1000本の花海棠（ハナカイドウ）が、やさしい春の彩りを加えていく。中国原産のカイドウは、リンゴの仲間で、ぷっくりしたつぼみが紅色、花ひらくとほんのりと紅をさした色合いが愛らしい。中国では、美人の形容に使われ、かの楊貴妃もこの花にたとえられたと言われる。上吉田の「カイドウ街道」は、地元で荒川の源流と自然の保護活動を行う“源流会”の方たちが、20年ほど前から植樹し大切に育ててきたもの。今では約3kmにおよぶ花道が続いている。花は3分咲きとなり、今週末からGWにかけて見頃となりそうだ。他に周辺では、白砂公園で700株のミツバツツジが見頃、こちらは来週にかけて楽しめる見込みだ。さらに、毎年、5/4には、米山薬師で行われる「塚越の花まつり」も見逃せない。こどもたちが執り行う祭りは、野山の花を籠いっぱいに摘んで準備し、祭りの朝には、向かう参道に花びらを絨毯のように撒き、その上を花御堂と誕生仏をかかげて静かに進む、素朴でほのぼのした山里の祭りだ。

埼玉県秩父市
問　0494-72-6083　秩父市役所 吉田総合支所　
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