鹿児島・仙巌園 島津家 冬の御殿に 家紋の牡丹 華添える 2008.12.26

鹿児島県鹿児島市にある仙巌園(せんがんえん 磯庭園)は、桜島を築山に、錦江湾を池にみたてた壮大な借景をもつ島津家の別邸。2008年には、築庭350周年を迎え、大河ドラマ「篤姫」で撮影も行われた場所だ。園内は、四季折々の花で彩られるが、これから新年にかけて、御殿内や周辺で合わせて21品種80鉢の寒ボタンが展示され、順次花を咲かせていく。藁ぼっちに守られた花景色もこの時季ならではのものだ。あでやかなボタンの花は、島津家の家紋の一つであり、気品ある姿は、島津家を表す花として、歴代当主にも愛されていた。篤姫など、島津家の姫君たちが輿入れする際には、調度品などにあしらわれた文様でもある。寒ボタンの花は咲き始め、貴重種、真っ赤な“島津紅”もほころび、あと3、4日で花ひらく見込みだ。なお、篤姫の養父である薩摩藩主島津斉彬は、幕末期の世界情勢をつかみ、日本が西欧諸国に植民地化されないためには、富国強兵だけでなく、産業の育成、社会基盤の整備も必要と考え、一帯に製鉄・造砲・造船・機械・紡績・ガラス・電信・化学・印刷・医薬など多岐にわたる「集成館事業」を展開、日本の近代化、工業化にも力を注いだ人物だ。2009年は、斉彬生誕200年にあたる。

開 8:30〜17:20(11/1〜3/15) 8:30〜17:30(3/16〜10/31)
休 無休 
料 大人1000円 こども500円
備 12/25〜1/4 島津家牡丹展示
交 姶良I.C.から車で20分
   JR鹿児島中央駅から車で25分
   鹿児島空港からは車で40分
駐 500台(300円)
所 鹿児島県鹿児島市
問 099-247-1551 仙巌園 http://www.senganen.jp/