岩手・大船渡　世界の椿館・碁石　一足先に春めく館内　2008.01.17

岩手県大船渡市は、太平洋沿岸ではヤブツバキ実取りの北限地と言われ、市のシンボルフラワーはツバキだ。熊野神社境内には樹齢1400年のヤブツバキ”三面椿”があり、市内ではカメリアロードなど植栽も積極的に行なわれている。自生のヤブツバキは、早いものでは咲き始めているが、見頃は2月から3月。今の時季は「世界の椿館・碁石」で、一足早く多様な表情を見せるツバキを楽しみたい。約1400平方mの温室には、世界13ヶ国の原種や園芸種のツバキなど合わせて約260種、350本を展示。早咲きの原種や清楚な侘助の仲間から、淡い桃色に紅の絞りがあでやかな”沖の浪”、白い八重咲きの”ラブライト”、華やかな”光源氏”、赤に白の縁取りが小粋な”玉之浦”など椿館アンケートで、お気に入りランキング上位の品種も咲き、全体ではおよそ半分の種類が開花、そろそろ見頃となってきた。中国の珍しい黄色いツバキ”金花茶”は、2月中旬開花の見込み、椿館全体では2月中旬〜3月が最盛期となりそうだ。なお、椿館近くの碁石海岸は、碁石のような黒い砂利が敷きつめられた浜や、三つの洞門が並ぶ穴通磯（あなとおしいそ）、雷岩など、変化に富む景勝地。国の名勝や天然記念物、日本の渚・百選などにも挙げられ、1周約7.5kmの遊歩道も作られている。

岩手県大船渡市