奈良・みたらい渓谷　修験の山からの流れが刻む　峡谷美　2007.11.02

奈良県天川村は、紀伊半島の中央部に位置し、1500〜1900m級の山々に囲まれ、日本百名山のひとつ大峰山（山塊）が東に連なる。年間降水量が多く、「水の郷百選」にも選ばれている地域だ。みたらい渓谷は、古くから修験の山として知られている山上ヶ岳（標高1719m）を源とする山上川沿いに続き、切り立つ岩壁や、みたらい滝、光の滝などが見所。標高およそ650m、渓谷の最下部は、大峰の山々から流れ出る川が天ノ川へと合流する地点にあたる。今年の渓谷の紅葉は、色づきが遅れていたが、ここ3、4日の冷え込みで色づきが進み、見頃の始まりとなった。11/3・4の「天の川もみじまつり」では、ヘリコプター遊覧も行なわれる予定で、上空から錦織り成す世界、切り込みの深い峡谷や川の流れ集まる様子などを堪能することもできるだろう。徒歩で渓谷を楽しむには、みたらい渓谷から洞川温泉まで2時間程の遊歩道も作られている。吊り橋や階段などもあるので、足元はしっかりとした靴ででかけたい。なお、洞川地区には、名水百選「洞川湧水群」もあり、名水を使って豆腐も作られている。

奈良県吉野郡天川村