福岡・平尾台 カルスト台地に あでやかな紫蘭 群れ咲く 2007.05.19

福岡県北九州市小倉南区に広がる平尾台は、日本三大カルストのひとつ。国の天然記念物、国定公園にも指定されている。標高350〜600mにかけてカルスト地形が広がり、丸みを帯びた石灰岩が多数見られる一帯は、羊の群れにも似て「羊群原」と呼ばれている。すり鉢状のドリーネや川ドリーネもあり、観光鍾乳洞の千仏鍾乳洞、目白洞、牡鹿洞をはじめ大小約150の石灰洞もある場所だ。花の見所としては、今の季節は鮮やかな紅紫色のシランが群生して咲いている。園芸用にはよく見かけられるシランだが、野生に咲く花は、一際草原に映え美しい。展望ポイント茶ヶ床園地に向かう道筋で見られ、ちょうど見頃を迎えている。他に台地では、ブルーに白い星型がチャーミングなホタルカズラや、ジャケツイバラ、オカオグルマ、タカサゴソウ、カノコソウ、タツナミソウなども開花している。平尾台は四季それぞれの表情が魅力だが、早春の野焼きや、春のオキナグサ、初夏のトキソウ、夏のサギソウの咲く頃、さらに秋のススキの穂波なども楽しみに訪れたい。草花の採取禁止は勿論、マナーを守って貴重な自然を残していくように心がけたい。

開 
   平尾台自然観察センター 9:00〜17:00 (夏休み期間中 10:00〜18:00)
休 
   平尾台自然観察センター 月曜(月曜が祝日の場合は翌日) 夏休み期間中無休
料 
   平尾台自然観察センター 無料
交 JR石原町駅から車で約20分
   小倉南ICから車で30分
駐 平尾台自然観察センター 120台
所 福岡県北九州市
問 093-453-3737 平尾台自然観察センター
   平尾台 http://www.hiraodai.jp/