茨城・筑波山　名山の山頂付近に広がる　かたくりの花園　2007.03.30

茨城県つくば市にある筑波山（標高877m）は、万葉の時代から歌に詠まれ、日本百名山のひとつにも取上げられている。ロープウェイやケーブルカーもあり、手軽に展望が楽しめる場所として親しまれてきた山だ。花暦では、2、3月は「筑波山梅林」のウメ、今は山頂付近御幸ヶ原の「かたくりの里」がシーズン。花は5分咲きとそろそろ見頃に近づいている。スプリング・エフェメラル（春の妖精）のひとつカタクリは、2haに3万株あり、天気のよい日には、ブナ林の足元で可憐に花被片を翻す姿が見られるだろう。一帯の自生地は、保護地域のため「筑波山カタクリの花まつり」期間のみ公開している所だ。徒歩で登るなら、北西側の登山道でもカタクリを見ることができるだろう。筑波山は、男体山周辺には自然研究路があり、固有植物にはホシザキユキノシタもある。ニリンソウ、トウゴクミツバツツジ、ヤマユリなど四季折々の花にも目を留めていきたい。なお、山中では、4/12には森林インストラクタターの案内で春の樹木や野草をたずねる「筑波山の春を楽しむ」が行なわれ、4/22には森林再生をはかろうと「筑波山水源の森づくり植樹祭」が開催される。

茨城県つくば市