石川・加賀　白萩咲き乱れる　前田家ゆかりの実性院　2006.09.15

石川県加賀市にある金龍山実性院は、大聖寺山の下寺院群のひとつであり、大聖寺十万石の藩主、前田家の菩提寺となっている名刹。「萩の寺」としても知られ、境内や参道など合わせて約2000株のハギがある。清楚な白ハギが中心で、花はちょうど満開を迎えている。こぼれんばかりに咲く白い花を楽しむには、今週末までに訪れるのがよさそうだ。実性院では、三十三観音が佇む萩の並木道が見所のひとつだが、今年は道を工事し株を移植したため、例年のような花景色とはならないのがちょっと残念だ。なお、周辺には、五百羅漢が全て揃った「全昌寺」や、加賀市出身で日本百名山の著者、深田久弥の記念館「深田久弥　山の文化館」、大聖寺藩初代藩主により、生産が始められたと伝えられる九谷焼に関する「石川県九谷焼美術館」などもある。また、予約となるが、毎日運航する「大聖寺流し舟」や、10月までの日曜毎に加賀百万石ウォーク「城下町を舟で水景めぐり＆古い町並みのなりわい見て歩き」も開催中。初秋の花に誘われて、城下町を巡ってみてはいかが。

石川県加賀市