徳島・牟岐　内妻海岸　旧国道にしっとりと咲く紫陽花　2006.06.21

徳島県牟岐町は、室戸阿南海岸国定公園の一画を成し、リアス式海岸が続き、ダイビング、磯遊びなども楽しめる海沿いの町。サーフィンのメッカとして知られる内妻海岸近くには、山側に向かう旧国道沿い2kmに、アジサイ4000株が植えられた見所がある。「あじさいの道」は、約30年前、街道沿いで民宿を営む人が国道のバイパス計画を知り、新道開通によって従来の道の管理が行き届かなくなることを懸念、花を植え草刈りでもして、道を保っていきたいという思いからアジサイを植えたのが始まりと言われている。地元の賛同者もあり、次第にアジサイの株数も増え、18年前からは、「あじさい祭」も行なわれるようになった。今年は、まだ一昨年の台風の影響を受けている株があるものの、ピンクやブルー、白、藤色、紫など色づきが進み、アジサイはそろそろ見頃に近づいている。道のなか程には大正時代に造られた松坂隧道もあり、趣きを見せるアジサイロード。毎年、地元の人によって株の手入れも施されているので、潮風にあたった場所の回復を望むところだ。なお、周辺では、そろそろ産卵のシーズンを迎えるアカテガニも多数見られる。

徳島県海部郡牟岐町