秋田・小坂　明治百年通り　アカシアの花咲く並木道　2006.06.09

秋田県小坂町は、十和田湖の南西に位置し、江戸末期に発見され、明治期には日本三大銅山のひとつと言われた小坂鉱山の町として栄えた歴史を持つ。しかし、鉱山の煙害により山々から緑が失われたため、厳しい土地環境、気候条件にも適応する植物として、ニセアカシアの植樹が行なわれた。現在、その数は町内合わせて300万本以上と言われ、町に緑がよみがえってきている。町のシンボル的存在は、明治百年通りのアカシヤ並木。500m程続く並木道は、点在する歴史的建造物と相まって趣きのある景観となり、「かおり風景100選」「美しいまちなみ大賞」にも挙げられているビュースポットだ。甘い香りをもつ白い花は、5分咲きと開花が進み、まつりには見頃に近づく見込み。数は少ないがピンクの花も見られる。町では、アカシアの花から取れる蜂蜜や、アカシアを用いた工芸品を特産物にしている。なお、明治百年通りには日本最古の芝居小屋「康楽館」があり、和洋折衷白塗りの建物は、今もなお、現役の芝居小屋として公演が行なわれている。

秋田県鹿角郡小坂町