山形・天元台高原　東北の名峰望む吾妻山と紅葉前線　2005.09.30

山形県米沢市と福島県北塩原村との境には、日本百名山のひとつ、吾妻山の山塊（最高峰西吾妻山　標高2035m）がある。裏磐梯の桧原湖から白布（しらぶ）温泉にかけて、西吾妻スカイバレーが走り、ロープウェイやリフトを乗り継ぐと、天元台高原の北望台に至る。天気がよければ、東北地方の五名峰、飯豊山、朝日岳、月山、鳥海山、蔵王山を望むこともできる場所だ。さらに緩やかな山容を示す上部には湿原が広がり、夏には可憐な高山植物が咲き、秋になると草紅葉が真っ先に色づき始める。現在、山頂付近から標高およそ1900m、かもしか展望台の辺りまで、草紅葉がちょうど見頃を迎え、人形石や梵天岩からの眺めも楽しめそうだ。今年は紅葉が遅れ気味で、リフト付近が紅葉の見頃を迎えるのは、10月に入って1週間程過ぎてから、標高約1300mの天元台ロープウェイ付近に達するのは10月中旬と見られている。開湯およそ700年の歴史を持つ白布温泉、白布大滝周辺まで紅葉前線が降りていくのは、山頂部から約1ヶ月かかるだろう。一方、標高1400mの白布峠や、錦平、双竜峡など西吾妻スカイバレー周辺も紅葉の見所として名高い。こちらも併せて楽しみたい。なお吾妻山の標高1126mには、新高湯温泉の一軒宿があり、時間帯によっては、宿泊者でなくとも露天風呂への入浴が可能だ。

山形県米沢市／福島県北塩原村