石川・那谷寺 自然の岩窟に本殿 紅葉に染まる境内 2004.11.19

石川県小松市にある那谷寺(なたでら)は、717年に泰澄法師が創建と伝えられる北陸の名刹。高野山真言宗別格本山であるとともに、白山信仰や、大自然を神として自然の中で瞑想を行い、生まれながら持っている智を目覚めさせようという「自然智(じねんち)」の考えも引き継がれている。巨大な岩山に洞窟が顔を覗かせた”奇岩遊仙境”も自然本尊のひとつ。境内ではヤマモミジを中心に紅葉が最盛期を迎え、独特の景観に彩りを添えている。今年は色づきもよく、洞窟、胎内くぐりから戻る時、一際鮮やかな紅葉を目にすることができるだろう。紅葉は11月下旬まで楽しめそうだ。寺からは、霊峰白山を直接拝むことはできないが、山の方角に位置する岩窟に本殿が造られ、千手観世音菩薩を祀っている。那谷寺は古くから信仰登山の前に参拝がなされてきた場所だ。木々が生い茂り、苔むす道の先には、三重塔、護摩堂、鐘楼などが静かに佇む。なお、一画には、芭蕉の詠んだ「石山の石より白し秋の風」の句碑もある。

開 ・3〜11月 8:30〜16:45 ・12〜2月 8:45〜16:30
休 無休
料 拝観料 中学生以上500円 小学生300円
   特別拝観 中学生以上200円 
交 JR加賀温泉駅から車で15分、JR小松駅からでは車で20分
   小松IC・加賀ICからそれぞれ30分
   小松空港からは車で25分
駐 無料 200台 
所 石川県小松市
問 0761-65-2111 那谷寺 http://www.natadera.com/