長野・北八ヶ岳　白駒池　苔むす原生林と湖畔の紅葉　2004.09.25

北八ヶ岳に位置する長野県八千穂村は、標高800m程の千曲川畔から、標高2127mの麦草峠へと国道299号線が走りぬけている。隣接する茅野市へ続く道は、シラカバやカラマツなどの樹林も多く、メルヘン街道の別名がある。標高およそ2110mには、樹齢数百年とも言われるコメツガ、トウヒ、シラビソなどの原生林にすっぽり包まれた、白駒池が佇む。国道から湖へと向かう原生林の道は、樹木の足元や倒木を覆い尽くすような苔が、緑の独特な世界を醸し出している。湖には1周40分程の散策路があり、ほとりではドウダンツツジの紅葉やダケカンバの黄葉が始まり、来週なかば頃には見頃を迎えそうだ。さらに足を延ばし、高見石の方まで登れば、眼下の青い白駒池や、八ヶ岳の山々、浅間山なども望むことができるだろう。高原を下った標高1500m付近、八千穂高原自然園あたりでは、ナナカマドも色づき始めている。八千穂高原では、10月中旬のツタウルシの紅葉、10月下旬に淡い茶色に色づくカラマツなど、標高や樹種によって紅葉の時差を楽しめそうだ。なお、白駒池周辺などでは、自然保護の面からもペットの持込みついては、ご遠慮いただきたいと地元では話している。

長野県南佐久郡八千穂村