和歌山・生石高原　すすきの穂なびく　お月見の名所　2004.09.11

和歌山県野上町と金屋町にまたがる県立自然公園の生石（おいし）高原は、標高870mの生石ヶ峰を頂点とする、ゆるやかな高原地帯。山頂からはぐるり360度の展望が開け、紀泉の山々や紀伊水道、淡路島などの展望を楽しむことができる。初秋には、高原はススキの見所となる。野上町のレストハウス「山の家おいし」周辺から山頂にかけての一帯、およそ13haだ。ススキは7割程の穂が広がり、銀の穂波がなだらかな高原のカーブに沿って続く。台風の影響により、葉先は少しぱさついているものの、9月なかば過ぎには全ての穂が出揃い、10月なかば頃まで見頃が続きそうだ。一面に広がるススキの草原だが、昔に比べ減少傾向にあったため、「生石山の大草原保存会」が生まれ、周辺の自然も含めて、保存への活動が始まっている。すすきと言えば、十五夜にはなくてはならないもの。レストハウスでは、中秋の名月をはさむ9/28・29に、お月見を楽しめるように、夜間営業を行なう。月明かりのすすきの原を散策したり、眼下の夜景を眺めてみたい。なお、草原から車で5分、金屋町の生石高原天文台では、9/28に「中秋の名月観望会」を開催する。

和歌山県野上町