茨城・霞ヶ浦　黄色いアサザの花　群れ咲く　水辺に　2004.08.12

茨城県玉造町は、霞ヶ浦北部に位置する町。鹿島鉄道浜駅近くの湖岸では、夏から秋にかけ、水面に可憐な黄色い花を咲かせるアサザの群落が見られる。かつては各地の湖沼、ため池に多く見られたが、今では絶滅が危惧される植物。霞ヶ浦からアサザの消滅を回避するために、1996年からNPOのアサザ基金を中心に、「アサザプロジェクト」で植えつけが行なわれた植栽保存群落だ。今年は花の付きもよく、すでに見頃を迎え、開花数に多少波はあるが、これから9月下旬まで開花が続く見込みだ。対岸に筑波山を望み、湖面の花を楽しむには、午前中の早い時刻に訪れるのがよいだろう。なお、群生地は観光地ではなく、周辺はハス田が広がる田園地帯。農作業の邪魔にならないよう、見学の際、近辺の湖岸や農道へ駐車は避けたい。アサザプロジェクトは、湖と森と人を結ぶ霞ヶ浦再生事業。市民参加のアサザの里親活動、学校ビオトープ、環境教育などの出前授業から、大学などの研究機関、漁業、農業、林業組合や事業者、行政などとの連携もはかって活動を続けている。

茨城県行方郡玉造町