埼玉・横瀬　秩父路から座禅草・赤い福寿草の花だより　2004.03.05

埼玉県横瀬町は、秩父市に隣接し、石灰岩の山として知られる武甲山が町境にそびえ立つ。秩父の山あいに源を発する横瀬川沿いに、集落が広がる町だ。横瀬川上流の芦ヶ久保地区、杉林の中にあるザゼンソウ自生地では、渋いエンジ色の仏炎苞を持つザゼンソウが見頃を迎えている。そのフォルムからダルマソウの別名を持つザゼンソウは、春の到来を知らせる使者でもある。一方、車で数分離れた同地区、体験民宿「自然郷　東沢」の裏手、山野草自然公園では、珍しい赤みを帯びた色のフクジュソウ、園芸品種の”秩父紅”が開花している。こちらは雑木林の中に花芽で2000本程を栽培、晴れた日のみ花ひらくオレンジ色のフクジュソウは、ちょっと華やいだ雰囲気だ。花は7、8分咲きと見頃を迎え、3/15頃まで楽しめそうだ。他にザゼンソウも見られる。4月になればカタクリ、ニリンソウ、チゴユリなども咲き出すことだろう。山野草自然公園は私有地のため、見学は民宿に連絡を入れてから訪れたい。なお、「自然郷　東沢」は、昼時に手打ちそばが食べられる日があり、宿泊、日帰りにかかわらず、予約すれば、そば打ち、藍染、ガラス工芸の体験や草木香湯の入浴もできる。

埼玉県秩父郡横瀬町