奈良・月ヶ瀬梅渓 山里に早春の香り届ける 梅の花 2004.02.27

奈良県月ヶ瀬村は、京都府・三重県境に位置し、梅の名所として知られている。月ヶ瀬湖畔から山の斜面にかけて広がる梅林は、白梅を中心におよそ1万本。ウメの花は3、4分咲きと開花を始め、見頃は3月上旬になりそうだ。梅栽培の歴史は古く、600年程前からと言われている。後醍醐天皇が吉野ヘ落ちのびる際に、土地の人に世話になった女官が烏梅(うばい 梅の実にすすをまぶし薫蒸加工して、染物の媒染剤とする)の製法を伝えた説、真福寺境内に天神様を祀り梅の木が植えられたことが始まりとの説もあるが、定かではない。大正11年に国の名勝となった月ヶ瀬梅林、かつて五月川沿いにあったウメは、昭和43年、高山ダム造成時に水底へと沈んだ木もある。移植されたウメは残り、梅林には苔むした樹も見られる。水をたたえた月ヶ瀬湖と梅の花景色は、好天ばかりでなく、しっとり春の雨に濡れる日も味わい深い。梅から桜へと季節が移れば、湖畔ではソメイヨシノなど3000本のサクラも楽しみだ。なお、月ヶ瀬村はお茶の生産も盛ん。新緑の時期には鮮やかなグリーンベルトが山里に映える。

開 
休 
料 
備 2/8〜3/31 月ヶ瀬梅渓 梅まつり 
交 近鉄上野市駅から桃香野行きバスで30分、尾山下車徒歩5分
   (開花期 月ヶ瀬口・奈良・名張駅から臨時バスあり)
   白樫・五月橋・治田ICからは車で5分
駐 月ヶ瀬梅渓周辺 無料約200台 有料数百台(600円)
所 奈良県添上郡月ヶ瀬村
問 07439-2-0131 月ヶ瀬村役場 http://www.vill.tsukigase.nara.jp/nf/
   07439-2-0300 月ヶ瀬観光会館