愛知・鳳来 ささやきあう春の妖精 石雲寺の節分草 2004.02.13

奥三河にある愛知県鳳来町の名号地区は、山岳信仰と紅葉で有名な鳳来寺山から東へ数km、宇連川沿いにあり、梅林の広がる集落だ。標高170m程の石雲寺周辺には、約10a、早春に可憐な花を咲かせるセツブンソウの群生地がある。セツブンソウは、高さ数cm程のキンポウゲ科の植物。白いクレープ状の花びらに見えるのは萼片で、本来の花弁は黄色い蜜腺に形を変えている。木々の芽吹きが始まる前に花を咲かせ、初夏の頃には地上部が枯れてしまう、スプリングエフェメラル(春の妖精)のひとつだ。沢伝いの梅林内などで、小さな花々は肩を寄せあうように咲いている。早いものはお正月前から開花が始まり、その後、雪が降り寒い日が続いたため足踏みしていたが、現在、半分程のセツブンソウが咲いている。これから下旬にかけて見頃となりそうだ。繊細な花を咲かせるセツブンソウは絶滅が危惧される植物。マナーを守りつつ花を楽しんでほしいと石雲寺では話す。なお境内では、百年梅が1本だけ梅林に先駆けて満開となっている。

開 随時
休 無休 
料 無料
交 JR柿平・三河川合駅から徒歩20分
   豊川ICから車で1時間
駐 無料 十数台
所 愛知県南設楽郡鳳来町
問 0536-32-0511 鳳来町役場 http://www.town.hourai.aichi.jp/
   0536-33-0125 石雲寺