長野・野々海高原　池囲み　黄葉進む　ブナの原生林　2003.10.10

標高およそ1000mの野々海（ののみ）高原は、長野県最北端に位置し、栄村と飯山市にまたがる。静かな野々海池をとり囲むように、ブナの原生林が続く。中には樹齢100年を越える大木も見られ、湿原にはミズバショウやモウセンゴケが群生、モリアオガエルの産卵も行なわれる場所だ。周辺では現在、紅葉シーズンが始まり、標高の高いところでは見頃となってきた。ブナ林を抜け、深坂峠と湿原を結ぶ道を歩きながら、心地いい高原の秋を楽しみたい。深坂峠から先の北側は、南側からは想像できない程の断崖。新潟県からのアプローチは崖沿いのスリリングな道を走る。深坂峠からは、眼下に広がる山の景色や、好天ならば、はるか日本海まで遠望できる日もある。時間があれば、新潟県松之山町のブナの原生林を抜け、深坂峠を経て、野々海池へ向かうルートがおすすめだ。なお、栄村の紅葉は、奥志賀林道が見頃に近づき、秘境秋山郷では、鳥甲山（とりかぶとやま）を望む小さな天池が、来週末から見頃となりそうだ。今の季節は、村内各所の温泉巡りも楽しみのひとつだ。

長野県下水内郡栄村