東京・御岳山　晩夏に涼しげ　レンゲショウマ群落　2003.08.27

東京都青梅市にある御岳山（みたけさん）は標高929m、秩父多摩甲斐国立公園の一画にあり、古くから信仰の山として親しまれている。参道には790本の杉並木が続き、樹齢1000年とも言われる御岳の神代ケヤキは、国の天然記念物、山頂には武蔵御嶽神社が建つ。一方、ケーブルカーやリフトを乗り継いで、手軽に奥多摩の山々や新宿方面の眺望を楽しんだり、自然観察、天体観測に訪れることもできる山だ。今の時期、富士峰園地北斜面の林の中では、5万株のレンゲショウマが次々花を咲かせ、見頃の時期を迎えている。レンゲショウマ（蓮華升麻）は、キンポウゲ科の植物。下向き加減に花をつけ、萼片が淡い紫色で、花弁のように見える。静かに佇む姿は、山の花らしい品格を漂わせる。通常ひとつの茎に5、6輪のつぼみをつけ順次開花していくが、今年は、天候不順なためか、開花は遅れ、開花に至らないつぼみも中には見られる。例年並みとはいかないが、可憐な群落地、今週末までに訪れるのがよさそうだ。

東京都青梅市