高知・四国カルスト　天狗高原に可憐なササユリ　2003.07.09

愛媛・高知県境の四国カルストは、日本三大カルストのひとつ。標高およそ1000〜1485m（天狗の森）にかけて、五段城や天狗高原などを中心に、東西25kmにも及ぶ。高知県東津野村の「高原ふれあいの家　天狗荘」には、カルスト学習館があり、台地の成り立ちや周辺の自然情報を得ることができる。一帯は、羊の群れと形容されるカルスト台地特有の石灰岩が露出している。ぐるり360度見渡せば、石鎚山をはじめ四国の山々が幾重にも連なり、天気がよければ太平洋まで望める。気持ちのよい眺めだ。高原では、4月のミズバショウから、ユキワリザクラ、イチリンソウ、オキナグサ、ヤマボウシと順次開花し、今の季節は、愛らしいピンクのフクリンササユリが見頃を迎えている。黄色いハンカイソウも咲き始め、後1週間から10日もすれば、小粋な赤いヒメユリが咲いてくるだろう。台地では、地域により種類が異なるが、春から秋にかけて、牛が放牧され、のんびり草を食む姿も見られる。なお、天狗荘は、キャンプ場やバンガローも併設している。

高知県高岡郡東津野村