熊本・波野高原　すずらんの香る高原と　赤牛の放牧　2003.05.21

熊本県波野村は、阿蘇外輪山の東側に位置し、村名の由来となった、草原が波のうねりのように、ゆるやかに続く高原の村だ。標高800m付近の波野高原は、スズランの自生南限地と言われ、およそ3000平方mに、5万本が群生する。愛らしい純白の花は、すでに満開を迎えている。辺りには甘い花の香りが漂い、週末までに訪れるのがよさそうだ。自生地自体は柵に囲まれているが、続く緑の草原には、肥後の赤牛が通年放牧され、のんびり草を食む姿も見られる。周辺は杉を植林した山があるため、阿蘇山への展望は開けないが、村内の荻岳（標高843m）に上れば、北には九重連山、西には阿蘇山、南には祖母傾の山々のパノラマを楽しむことができるだろう。高原地帯では、キャベツなどの野菜が収穫された後、ソバの種が蒔かれる。9月中旬には、村内合わせて70haで、清楚なソバの花畑が見られる予定だ。なお、「道の駅　波野」では、手打ちそばの体験ができる他、各種そば料理やそばソフトクリームも味わえる。

熊本県阿蘇郡波野村