山梨・西桂　倉見山　増やし育てた3万株の熊谷草　2003.05.03

山梨県西桂町は、富士の眺望ポイントとして知られる三ツ峠山の南東に広がり、登山やハイキングに訪れる人も多い。今の時期、花の見所と言えば、個人の所有地、倉見山で育てられている、3万株のクマガイソウ群落が挙げられる。今年も一般公開が始まった。独特のフォルムをもつラン科の花は、咲き始めで、見頃は5/10・11頃になりそうだ。そもそも、クマガイソウは、この敷地内に自生していた訳ではないが、故人となられた池田正純さんが、昭和45年から地道に栽培を始め、「この花を絶滅から守り、後世に引き継いでいきたい」という意志で、開花期のみ花を公開するに至った。30年もの間に花数も増え、今では大群落となっているが、見学者の靴に付いた土に含まれる病気や虫の影響も受けてしまう植物だ。今は、奥さんの池田まささんや親戚、友人の方が引き継ぎ、花守となっている。なお、町営の三ツ峠グリーンセンターでは、体験工房や鉱泉の内風呂、露天風呂、薬草風呂などが楽しめるので、立ち寄ってはいかが。

山梨県南都留郡西桂町