長野・鷹の窪自然公園 産毛をまとい 開花始める翁草 2003.04.09

長野県の山形村は、松本市の南西に位置し、田園地帯を日本アルプスサラダ街道が走り抜けている。街道から外れて、小坂地区へ向かうと、標高750m付近の山裾に、約1.2haの「鷹の窪自然公園」がある。公園のできた10年前から近くに住む方が、少しずつ育てた山野草を移植する活動を、ボランティアで地道に続けている。今では、春の七草や秋の七草をはじめ、およそ250種になった。春を告げるフクジュソウが終わりになると、見頃を迎えるのは、約1万株のオキナグサ。白い産毛に大事にくるまれたつぼみは、次々に花を咲かせる時期となった。オキナグサはキンポウゲ科の植物で、花びらに見えるのは萼片。うつむき加減に開いた内側は、深みを帯びたワインレッド、暗赤紫色をしている。茎や葉も産毛に覆われた、印象的な花だ。やがて、花は綿毛をとばす準備を始める。翁草の名前の由来となる、つややかな白髪のような毛を風になびかせる時期を経て、ふわふわの綿毛となって飛んでいくまで、それぞれに趣きある姿を見せる。

開 随時
休 無休
料 無料
交 JR広丘駅から車で20分 
   JR松本駅からはバスで20分組合前下車徒歩10分
駐 無料20台 
所 長野県東筑摩郡山形村
問 0263-98-3111 山形村役場 http://www.avis.ne.jp/~ymgtvill/