埼玉・吉田　秩父の山里に春を告げる　福寿草の花　2003.03.15

埼玉県吉田町は、県立西秩父自然公園の一画を成す。標高1038mの城峯山は、平将門伝説が残り、山頂からは秩父の山々をはじめ、ぐるり360度の展望が開ける。可憐なニリンソウやアズマイチゲなどの山野草が咲く山としても知られている。石間川沿いを上流へと向かった沢口地区、標高300m程の自生地では、フクジュソウが見頃の時期を迎えている。自生する箇所は複数あり、合わせて1000平方m程、大規模な群落ではないが、山里に静かな春の到来を告げているところだ。3/16には、「福寿草まつり」が行われ、集落の人が甘酒を振舞う。花が笑顔を見せるのは好天時のみ。まつりの日には、是非晴れてほしいものだ。一方、町内の白砂公園には、カタクリの群生地があり、こちらの開花は3月下旬の見込み。さらに5月には、こどもたちが野山の花を籠いっぱいになるまで集め、その花びらを山道に振りまきながら、誕生仏と花御堂を米山薬師までかつぐ、ほのぼのとした「塚越の花まつり」が行われる。何度も訪れてみたい花の里だ。

埼玉県秩父郡吉田町