岐阜・白川氷柱群　御嶽山の湧水が生み出す造形美　2002.02.05

岐阜県三岳村は、御嶽山の東に位置する。御岳ロープウェイがあり、冬にはスキーヤーや、動物の足跡などを観察して楽しむスノートレッカーなどが訪れている。御嶽山の山麓を流れる西野川の渓谷には、厳寒の時期に限り、美しい氷柱の壁が出現する。高さおよそ50m、幅200mにわたる「白川氷柱群」だ。御嶽山に降った雨や雪が土の中にしみ込み、長い年月の後、崖の岩肌を湿らす程度ににじみ出るポイントに、つらら状の壁はできる。他のシーズンにこの場所を見ても、滝にすらならないわずかな水の量が、冬には巨大な氷の壁を生み出す源となる。自然現象のため年によって変動するが、例年1〜2月にかけて成長し、1番厳しい寒さが訪れる2月中旬が見頃となる。ただし、この時期は気候の変動も激しく、気候がゆるんだり雨の後など、氷柱に土などが混じる場合も考えられる。夜はライトに浮かびあがる、幻想的な姿を楽しみたい。氷柱群のある場所へは私有地で近づけず、西野川の対岸、県道20号から眺めることになる。

長野県木曽郡三岳村白川