「山旅倶楽部」で広がるアウトドアライフ

京都・大覚寺 平安の風雅伝える 嵯峨菊展 2001.11.16

京都市の北部、嵯峨野にある大覚寺は、およそ1200年前の平安時代、嵯峨天皇が離宮を造営し、その後寺院となった由緒ある場所。平安期の建物は現存しないが、中国の洞庭湖を模し、日本最古に人為的に造られた「大沢池」は今も残る。”観月の夕べ”には、龍頭船を浮かべ、優雅な王朝絵巻が繰り広げられる。紅葉の盛りを迎えた境内では、嵯峨菊展も開かれている。サガギクは、古典菊の一種。嵯峨天皇が大沢池の菊ヶ島に咲いていた野菊を、瓶に活けたと伝えられる花だが、時代が下り、品種の改良も行われてきたキクだ。天皇は、花を活けた際に、その花姿の中に、”天・地・人”の様式美を見出し、その考えは「嵯峨御流いけばな」のもととなった。回廊の傍らに展示された600の鉢も、七・五・三仕立て。様式美を尊ぶ心は、引き継がれている。繊細な花弁を持つ菊は盛りを迎え、茶せんの様に天を向いて咲くもの、葉の紅葉も始まっている。”御所絵巻”、”嵯峨錦”など12種の花の名は、それぞれの鉢に記されている。

開 9:00〜16:30
休 無休 (寺の行事で休む場合あり)
料 大人500円 高校生以下300円
備 11/1〜11/30 大覚寺嵯峨菊展
交 JR嵯峨嵐山駅から徒歩15分
駐 有料 500円
所 京都市右京区嵯峨大沢町
問 075-871-0071 大覚寺 
  http://www.daikakuji.or.jp/