「山旅倶楽部」で広がるアウトドアライフ

富山・氷見 十二町潟 生きた化石 鬼蓮の咲く公園 2001.08.09

富山県氷見(ひみ)市の十二町潟は、かつて巨大なオニバスが水面を覆い、国の天然記念物として、指定地が約2haに及んだこともあった。その後、河川工事の影響などで減少し、絶滅に瀕している。現在では、保護育成や観察を行う十二町小学校や、都市公園「十二町潟水郷公園」のオニバス池でその姿が見られる状況だ。オニバスは数千年前から存在していたと言われ、太古の姿を残すスイレン科の植物。1〜2mの巨大な葉や茎の表面にはトゲが見られ、種子から生育する1年草の水草だ。葉に比べて、直径4〜5cmと小さな赤紫色の花は、時には水面を覆う葉を突き破っても出てくるという、たくましさも持つ。花は早朝開き、午後には閉じて、2、3日後には水中に没し結実する。8月中は、花を楽しめるだろう。自生地は全国で100ヶ所程と言われ、東京の水元公園でも見られる。昨年、兵庫県姫路市の池でオニバスが大発生した例もあり、種子の寿命など、まだ生態は謎につつまれている植物だ。

開 随時
休 無休
料 無料
交 JR氷見駅からバスで数分矢崎下車徒歩
駐 無料 約20台
所 富山県氷見市
問 0766-74-8075 氷見市役所 http://www.city.himi.toyama.jp/