京都・亀岡　キキョウの花咲く　光秀ゆかりの谷性寺　　2001.07.17

京都府亀岡市は、京都市の西隣に位置し、かつて明智光秀が亀山城を築城し、治めた土地である。山あいにひっそりと建つ、平安時代創建の「谷性寺（こくしょうじ）」は、光秀が信仰を寄せたゆかりの寺。塚のある境内には、キキョウの花が咲き乱れることから、”桔梗寺”、”光秀寺”とも呼ばれている。6月末から咲き始めた花は、現在ちょうど見頃を迎え、8月末から9月はじめまで花が見られるだろう。今年は、天候のせいか例年より花数は少ないという。夏空に凛とした風情を見せるキキョウは、実は明智家の家紋に使われている花でもある。元は、亀岡柳町の西願寺にあり、移築された”明智山門”は、400年の時を経ているが、蛙股には今も桔梗紋の彫刻を見ることができる。主君を討つという一面が取りざたされる光秀だが、地元では善政を評価し、名君として慕う動きがあり、毎年5/3には、谷性寺の塚に参詣の後、光秀主従の武者行列を中心とした亀岡春祭りも行われている。

京都府亀岡市宮前町猪倉土山