山梨・鳴沢　富士山　奥庭　御中道の高山植物　　2001.07.11

山梨県の鳴沢村、標高およそ2300mの富士山五合目まで走る「富士スバルライン」は、順調に進めば1時間程のドライブウェイ。5合目まで上がれば、富士山頂もぐっと迫ってくる。かつて富士山には、5合目をぐるりと一周する修験の道として「御中道」があった。今は西側の大沢崩れなど、崩落の危険があるため、一周はできない。歩行可能な道へも、訪れる人の数は減ったようだが、御中道を歩けば、眼下には富士五湖が次々現れ、南アルプス、八ヶ岳などの展望と高山植物が見られる、おすすめのコースだ。現在、御中道では、マイヅルソウ、タカネバラ、フジハタザオ、オンタデ、数は少ないが、ムラサキモメンヅルなどが咲いている。ハクサンシャクナゲやコケモモは標高2200ｍ付近の奥庭では咲き始めているので、7月なかば過ぎが楽しみだ。御中道から下る「御庭」、「奥庭」は、自然が創りあげた庭園の趣きを持つ。風雪に耐え、枝ぶりも低く這うような形、立ち枯れを思わせるようなカラマツ、苔など”天女様の奥庭”たる所以だ。

山梨県南都留郡鳴沢村