岐阜・谷汲　香り豊かな百合園と　ヒメハルゼミの里　2001.07.05

岐阜県の谷汲（たにぐみ）村は、創建1200年と言われる華厳寺、”美濃の正倉院”と言われる横蔵寺と、2つの名刹を有する山村。華厳寺は、春の桜、秋の紅葉の名所でもある。今の季節、花の見所を挙げるなら、「谷汲ゆり園」だろう。ヒノキ林の足元の斜面など、およそ5haに、30万球のユリが植栽されている。現在、見頃を迎えているのは、香りのよい、ピンクのオリエンタル系の花だ。”ユリの女王”とも呼ばれる華やかなカサブランカは、つぼみが白くなり始めている。なかばから下旬にかけて、ユリ園のフィナーレを飾ることになりそうだ。森林浴も兼ねて花巡りを楽しみたい。自然を多く残す谷汲村は、美しいギフチョウやヒメハルゼミの生息地としても、知られている。ヒメハルゼミはそろそろ出始めたところで、7/10頃ピークを迎えそうだ。1匹が鳴きだすと一帯全部のセミがザーザージージャーと、まるで雨の降る音のように大合唱するのが特徴。中名礼地区にある花長下神社、5000平方mの生息地を保存会の方達が見守っている。

岐阜県揖斐郡谷汲村大洞